- まえがき
- T スタンバイ新年度
- 1 校務分掌希望を生かしながら仕事の軽重を平均化する方法 /松藤 司
- 2 入学式準備のチェックポイント10 /椿原 正和
- 3 総合のカリキュラムづくりの問題点 /鈴木 康一
- 4 時数計算の方法 /東 光弘
- 5 新採用者の指導のポイント /松藤 司
- U 一学期のポイントをはずさない教務主任の仕事の仕方
- 1 教務主任ほど面白い仕事はない /沼澤 晴夫
- 2 新年度、前日出勤の提案のポイント /馬場 慶典
- 3 前日出勤時の会議の仕切り方 /角田 俊幸
- 4 始業式の当日の仕切り方 /青坂 信司
- 5 最初の一週間の流し方 /水野 正司
- 6 遠足がうまくいく計画の立て方 /宍戸 威之
- 7 安心して学校行事をこなすための提案の仕方 /東 光弘
- 8 職員会議のうまい提案の仕方 /東 光弘
- 9 春の運動会、体育部との連携の仕方 /松崎 行雄
- 10 管理職との連携の取り方 /椿原 正和
- 11 水泳計画、体育部との連携の仕方 /松崎 行雄
- 12 夏休みの楽しい読書計画 /沼澤 晴夫
- V 二学期のポイント
- 1 始業式の楽しいやり方 /新川 莊六
- 2 防災訓練(避難訓練)の効果的方法の提案 /安冨 篤
- 3 学校公開の効果的方法の提案 /岸 義文
- 4 総合学習の変則的時間割りの組み方 /吉岡 剛
- 5 秋の運動会、体育部との連携の仕方 /松崎 行雄
- 6 冬休み、生活指導部との連携の仕方 /宮本 重幸
- 7 楽しい冬休みの計画例 /戸井 和彦
- 8 終業式の授業計画 /藤縄 英治
- W 三学期のまとめのポイント
- 1 卒業に向けての計画のポイント /松本 勝男
- 2 学校評価の前向きなやり方 /後藤 康志
- 3 学校評価の効率的な話し合いの進め方 /後藤 康志
- 4 新年度計画の楽しい組み方 /松本 勝男
- 5 年間行事計画の組み方 /松本 勝男
- 6 六年生を送る楽しい会の組み方 /片倉 信儀
- 7 反省点を生かす方法 /後藤 康志
- 8 校舎の新・改築をめぐる仕事のポイント /片倉 信儀
- X 危機管理のチェックポイント
- 1 国旗・国歌問題のトラブル解決法 /長野 藤夫
- 2 急な年休続出対応 /松野 孝雄
- 3 事故に対するマスコミ対応 /松野 孝雄
- Y 教育改革・学校の課題
- 1 習熟度別指導の方法 /松野 孝雄
- 2 絶対評価のポイント /松野 孝雄
- 3 基礎学力の定着のさせ方 /椿原 正和
- 4 評議員制度の有効活用 /舘野 健三
- 5 保護者への説明責任 /松野 孝雄
- 6 特色ある学校づくりのポイント /舘野 健三
まえがき
教務主任の仕事は、膨大である。
学校の教育課程の仕事すべてを教務主任一人が行うといっても過言ではない。現実は、教育課程の仕事以外にもいろいろな仕事が舞い込む。
例えば、外部からの不審者の校舎内への侵入に対し、即対応するときも、教務主任が管理職や教職員のパイプ役になって連携プレーをすることがある。
日々のことでも、教務主任に話が持ち込まれる。「今日は、研究会の日だから、掃除はあるか、ないか」とか、「下校時刻は何時か」といったことは、毎日である。月行事計画を教務主任が作り、下校時刻や掃除のあり、なしも入れていくが、細かな点で変わることがある。
こうしたことに対応していく仕事も、教務主任である。本書は、その点で十分参考になると考えている。
私は、学級の仕事で一番おもしろいのは、教務主任の仕事であると思っている。
なにしろ、教育課程の編成が中心になってできるのである。もちろん、校長の意向を尊重して編成するのであるが、自分の考えを最大限発揮できる仕事である。
そのための条件として、第一に、時数計算ができなくてはいけない。時数計算とは、一年間の授業時間の総時間のことである。
その計算の仕方は、欠時方法といって、年間の総登校日から、授業のできない日の時間数を引いていく方法である。もう一つの計算方法は、年間の総登校日の中で、学校行事などの日を除き、実際に授業ができる時間を積算していく方法である。この計算ができて、一人前の教務主任である。その点でも本書が役立つと思う。
第二に、情報が集まるので、即対応、処理できなくてはいけない。
いろいろな情報が集中するので、管理職とも話しやすい。進言することも多くできる。自分の判断も生かせる。
第三に、多くの仕事をやっている教務主任は、だれからも大事にされる。
人間、大事にされるほどうれしいものはない。仕事が多く、忙しいけれど、むくわれる最大の理由である。
第四に、自分の都合が結構生かされる。
例えば、職員会議は、月の下旬に入れよう。なぜなら自分の提案もまとまるし、他の研究会の仕事もそれまでに片づけられるのでよいだろう、ということもある。また、次回の会議の議題は、教務関係を優先してもらおう。ほかは時間切れのとき、後回しでも大丈夫だろうと、自分で判断できるのである。
第五に、教務主任の自分が学校の実務をこなしているというやりがいがある。
こうした内容が盛り込まれてできたのが本書である。
多くの人に役立ってほしいと願っている。
二〇〇二年二月吉日 /舘野 健三
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- 明治図書