小児科医と共に提案! 教室でする発達障害への教育コーチ

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好評4刷

発達障害の子、クラスメート、保護者への対応をQ&Aで解決!

発達障害の子への指導をどうするか、クラスメートにどう説明すればよいか、保護者への対応ポイントは何処か、当該児童への具体的な指導法などを、Drの臨床経験を踏まえた上で、学校現場にどう生かしていくか、具体的な場面での事例を通して紹介。


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ISBN:
978-4-18-038619-2
ジャンル:
特別支援教育
刊行:
4刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 164頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年9月18日
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もくじ

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まえがき
序 章 発達障害とは?
[1] LD(学習障害)の定義と特徴
[2] ADHD(注意欠陥多動性障害)の定義と特徴
[3] PDD(広汎性発達障害)の定義と特徴
[4] DCD(発達性強調運動障害)の定義と特徴
[5] 軽度ID(軽度の知的障害)の定義と特徴
第1章 発達障害の子への指導はどうすればよいか?
[1] LD(学習障害)の子への指導はどうすればよいか?
[2] ADHD(注意欠陥多動性障害)の子への指導はどうすればよいか?
[3] PDD(広汎性発達障害)の子への指導はどうすればよいか?
[4] DCD(発達性強調運動障害)の子への指導はどうすればよいか?
[5] 軽度ID(軽度の知的障害)の子への指導はどうすればよいか?
[6] 支援対象外の子どもへの指導はどうすればよいか?
第2章 クラスメートに発達障害をどう説明すればよいか?
[1] LD(学習障害)をクラスメートにどのように説明すればよいか?
[2] ADHD(注意欠陥多動性障害)をクラスメートにどのように説明すればよいか?
[3] PDD(広汎性発達障害)をクラスメートにどのように説明すればよいか?
[4] DCD(発達性強調運動障害)をクラスメートにどのように説明すればよいか?
[5] 軽度ID(軽度の知的障害)をクラスメートにどのように説明すればよいか?
第3章 発達障害の子を持つ保護者へ対応するポイント&事例
[1] 発達障害の子の保護者にはどう接したらよいか?
[2] LD(学習障害)の子の保護者にはどう接したらよいか?
[3] ADHD(注意欠陥多動性障害)の子の保護者にはどう接したらよいか?
[4] PDD(広汎性発達障害)の子の保護者にはどう接したらよいか?
[5] DCD(発達性強調運動障害)の子の保護者にはどう接したらよいか?
[6] 軽度ID(軽度の知的障害)の子の保護者にはどう接したらよいか?
第4章 発達障害の子への具体的な指導法
〈授 業 中〉
[Q1] 授業中に大声を出して困る子はどのように指導すればよいか?
[Q2] 授業中の手遊びがやめられない子への対応は?
[Q3] すぐにおしゃべりしてしまう子への対応は?
[Q4] 的外れな意見を言って,授業をかき乱す子どもがいます。どのように指導すればよいでしょうか?
[Q5] 立ってから考えて発言する子にどのように対応すればよいか?
[Q6] 文章を読むことと話すことが同時にできない子がいます。どのような支援が考えられるでしょうか?
[Q7] クラスに騒々しい集団がいるとき,静かにさせるためにはどうすればよいか?
[Q8] いつもとんちんかんな答えをしてしまう子どもにどのように対応したらよいか?
[Q9] 子どもがノートに担任や友達の悪口を書いていたとき,どのように指導すればよいか?
〈友達関係〉
[Q10] トラブルが起こったときにどうすればよいか?
[Q11] 自分より弱い子へのいたずら防止の対応は?
[Q12] 友達をすぐにひっかいたり,たたいたりする子への対応はどうすればよいか?
[Q13] 自分ができないことで友達をきつく叱責する子どもへどのように対応すればよいか?
[Q14] 他人のいやがることや他人の邪魔になることを何度言ってもやめない子はどのように指導すればよいか?
〈家  庭〉
[Q15] 家の人にもっと子どもの面倒をみてほしいとき,どうすればよいのか?
[Q16] 家の人が子どもの宿題を代わりにやっていることが分かったときの対応は?
[Q17] 発達障害の疑いがある子どもに診断を受けさせたいとき,親に何と言えばよいか?
[Q18] 特別支援学級に入れて指導したい自閉症の子どもがいた場合,保護者にどのように対応すればよいか?
[Q19] 保護者が障害を公表するときの配慮は?
〈習  慣〉
[Q20] 忘れ物をする子への対応は?
[Q21] 片付けができない子について,教師が一緒に片付けているがそれでよいか?
[Q22] 親から暴力でしつけられた子どもの暴力をやめさせるにはどうすればよいか?
[Q23] 不器用な子どもにちゃんと鉛筆を握るように指導したらよいのかどうか?
[Q24] 声を出したがらない生徒へ,どう対応したらよいか?
[Q25] ノートの字を読むことが苦手な子どもにどのように対応したらよいか?
〈教師の対応〉
[Q26] 善悪の判断ができない子をどのように指導すればよいか?
[Q27] 悪いことをする子をなぜほめないといけないのか?
[Q28] 叱ることがなぜいけないのか?
[Q29] 叱らずにどのように指導したらよいのか?
[Q30] 受容的な態度をどこまでやるのか?
[Q31] 集団指導の中で,どのように個別指導をすればよいのか?
[Q32] 場面状況を読めるようにするにはどのような指導が有効か?
[Q33] 具体的に子どもの指導をするときに何に気をつけたらよいか?
[Q34] 今,対応している方法で正しいのか?
[Q35] 学年が変わる際の配慮はどうすればよいか?
[Q36] 学校の中で使えるリソースは?
[Q37] 薬物療法は本当に必要か?
[Q38] 軽度の自閉症の子が人前に立つとき担任が心がけておくべきことは何か?
[Q39] いやなことがあると暴力を振るったり,暴言を吐いたり,つばを吐きかけたりする子どもへの対応は?
[Q40] 物隠しの習慣がある子へどのように対応すればよいか?
[Q41] 薬をやめた途端もとの問題行動を繰り返す子へどのように対応すればよいか?
[Q42] 音楽会での課題がLDの子に難しいときの対応は?
[Q43] 家の学習はやるが,学校の学習は気分が乗らないとやらない子への対応は?
[Q44] 声が小さいと注意するだけで感情を害する子への対応は?
[Q45] 大きな声をやめてほしいと訴えてくる子への対応は?
[Q46] 座席の配置はどのようにすればよいか?
[Q47] 教室の掲示をどのようにすればよいか?
[Q48] 自分と人間関係ができていない子ども同士のけんかの仲裁はどのようにすればよいか?
〈支援学級〉
[Q49] 特別支援学級と交流学級の利用の仕方は?
[Q50] 特別支援学級(中学校)で何を教えたらよいか?
[Q51] 情緒障害の子どもがプリントが分からないと言って投げ出したとき,どうすればよいか?
[Q52] 情緒障害の子が紙芝居の途中に教室を出ていこうとしているときの対応は?
[Q53] 友達へのちょっかいをやめられない子どもへの対応は?
用語解説
あとがき

まえがき

 校長になって数年が過ぎた4月,黄金の3日間がまだ終わらない頃から校長室を度々訪れる教師がいた。30代後半の男性教師である。

 そして,言う。

 「校長先生,今までこんな学級見たことがありません。手に負えません」

 指示が通らないという。叱ってもそれに従わないという。

 これまで担任した子は,みんな素直だったという。

 私は,普通教室に在籍する発達障害(この頃は,軽度発達障害と言っていた)の子について話をした。

 児童への対応術や授業のやり方の工夫なども話して聞かせた。

 それでも,校長室への訪問は続いた。

 「A君が,言うことを聞きません,指示通りに動きません」

 「注意すると『うるせえ! 黙れ!』などの暴言を吐きます。対応できません」

 私は,学級に出向いてA君を校長室へ連れてきて対応した。

 1ヶ月が過ぎる頃,校長室のドアをノックする回数が増えてきた。直接A君を校長室へ連れてくるようにもなっていた。

 ついに,次の言葉が出るようになった。

 「教師をやめたくなりました」

 「教師を続ける自信がなくなりました」

 「妻もやめていいと言ってくれています」

 私も,そのクラスに出かけて授業をしてみた。それほど,大変だとは感じなかったが,担任にしてみれば,対応の技術が未熟だったために適切に対応できなかったのである。

 担任を責めても仕方ない。指導技術や授業技術は簡単には身につかない。少なくても,3年は必要である。本人が自覚して真剣に取り組めば,1年でもそれなりの効果的な教育技術は身につくが,2・3ヶ月では無理である。そうなると,その時点での校長の適切な対応が求められる。

 私の取った対応策はこれである。


  専門医の診断とアドバイスを受ける。


 私が頼った専門医は,林隆先生である。

 以前,校長研修会で林先生の話を聞いていたからである。

 魅力的な語りをする医者だと感じていた。もっと知りたいと思い,次の年,校内保健委員会に招聘した。

 期待通り,沢山の最新情報を話してもらった。

 林先生は,山口県立大学養護学部の教授である。と同時に,小児神経科のお医者さんでもある。つまり,発達障害についての専門家なのである。山口県の特別支援教育についての権威でもある。林先生の診察を受けようと思えば,申込をして3ヶ月待つ覚悟がいる。

 さて,A君の保護者を説得して林先生の診察を受けることができた。A君は,林先生の質問に素直に答えていた。

 林先生は,保護者(母親)にも話しかけられた。

 「A君はこれまで,失敗を重ね,その都度叱られてきたと思われます。でも,ここまで必死でがんばってきたのです。やけにならず,不登校にもならず,キレ続けることもなくがんばって学校へ通っているのです。ホントによくがんばっています。これだけでもほめるに値することです。二次障害を起こし,手のつけられない状態になっていてもおかしくない状態です。無理をさせないでください。学校では,結構無理してがんばっていますから,家庭では思いっきり休ませてあげてください。安らぎの場を提供してあげましょう。それが家庭です。」

 保護者は,やっと分かってもらえた人(医者)に出会った,と思われたそうである。目に涙を浮かべて話を聞いておられた。

 A君の学級の行動の様子から,薬を処方してもらった。

 その結果,事態は急展開で好転するのである。

 担任も学びの努力を続けるようになった。学級に笑顔が戻ってきた。

 全てが順調に進んだわけではないが,担任退職の事態は避けられた。

 A君は,個別支援計画を作成し中学校でも支援を受け続け高校へ進学した。

 私はこの年からずっと言い続けている言葉がある。


  特別支援教育を視野に入れない学校は,学校ではない。

  特別支援教育を視野に入れない授業は,授業ではない。


 普通学級には,約6%の発達障害児が在籍しているのである。

 学級担任は,その事実を自覚し,子どもたちのために学び続けてほしいと思う。学級運営がうまくいかない,授業がうまくいかない,という相談を度々受ける。1人だけで悩まないことである。

 管理職を含め学校全体で取り組む必要がある。そして,専門機関,とりわけ専門医と連携してアドバイスを受けながら,保護者と共に発達障害を持つ児童への教育に当たりたいものである。

 今回,林先生が,我々現場教師の悩みと疑問,質問に対して丁寧に答えてくれた。それを受けて実際にやってみた結果もまとめて示してある。林先生は,現場教師の数十倍,いや数百倍の発達障害児に接しておられる。その豊富な経験・体験と専門的知識からのアドバイスがここにある。現場の教師だけでなく,保護者の方々にもきっと役立つ情報が満載だと信じている。

 是非,子どもたちの笑顔のためにご活用していただきたい。


  2008年6月24日   TOSS長州教育サークル代表 /槇田 健

著者紹介

槇田 健(まきた たけし)著書を検索»

1951年5月生まれ

1976年3月 都留文科大学初等教育学科卒業

2003年4月 長門市立神田小学校校長

教育技術の法則化運動に発足時から参加

TOSS長州教育サークル代表

北長門サークル顧問

五色百人一首山口県支部長

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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