特別支援教育の実践シリーズ3
グレーゾーンを巻き込んで統率する教師のワザ

特別支援教育の実践シリーズ3グレーゾーンを巻き込んで統率する教師のワザ

好評4刷

押さえつけるのではなくどう活躍してもらうかで学級が変わる。

教師には優等生だった人が圧倒的なので、やんちゃ君のワルを見抜けないことが多い。いじめられっ子だった著者は、やんちゃの空気を察知して対応が出来るという。知的障害のある子を含め、叱るなどのマイナス対応でないプラス対応のノウハウを豊富な事例で紹介する。


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ISBN:
4-18-020331-6
ジャンル:
学級経営特別支援教育
刊行:
4刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 116頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年11月20日
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
T やんちゃ君と楽しく闘う基本スタンス
1 教師自身も楽しまなくっちゃ!
(1) 陥りやすい落とし穴/(2) 子どもたちと一緒に楽しまないと!/(3) 闘う素振りを見せるな!
2 やんちゃ君と楽しく闘う
(1) 難しくなった学級指導/(2) やんちゃ君との闘い方/(3) 「兵法」に学ぶ/(4) 向山洋一氏の著書の行間に学ぶ/(5) 味方だと思わせること
3 年間の足跡
(1) 月ごとの変容/(2) 変容した理由/(3) 基本型を習得させる
4 相手を知る
(1) 相手は違う人種??/(2) 自分の欠点を知れ/(3) やんちゃ君の長所/(4) 自分にないものへの憧れ
5 やんちゃ君の長所を生かして
(1) めげない,気にしない,反省しない/(2) 授業で引きつけるには/(3) おだてに弱い??/(4) 抜群のリーダーシップ
6 活躍場面を作ってやる
(1) 裏腹な彼らの長所と短所/(2) 力の強いA君の場合/(3) 体育の得意なB君の場合/(4) 図工の得意なC君の場合
7 統率者の自覚
(1) 担任だけが統率できる/(2) 責任転嫁しない/(3) 子どもの前で泣かないこと
8 プロとしての自覚
(1) 若い頃のこと/(2) 目の前の子どもは逃げられない/(3) 逃げられない子と向き合うのが教師の仕事
U 知っておいて得するこんな裏ワザ
1 叱り方の技術
(1) 使ってはいけない表現/(2) 叱りの「震度」を決めて/(3) 何を叱っているのかを分からせる
2 ほめる,驚く,ねぎらう
(1) クラスががたついてきたら要チェック/(2) ほめ方の重要ポイント/(3) 驚くこと/(4) ねぎらい,感謝すること
3 自信をつけさせる
(1) 叱られてばかりのクラスや子どもたち/(2) 自尊心をくすぐる言葉/(3) 短所を長所に転換する
4 子どもを見つめる目
(1) 教師の目を観察/(2) 見てもらっている安心感/(3) アイコンタクトで意思疎通を/(4) 叱るときの目とのギャップをつける
5 心からかわいいと思えるか
(1) やんちゃ君を統率する最大ポイント/(2) 「かわいい」と思えるようになるためには/(3) トラブルに対して動じないためには
6 言葉の大切さ
(1) すてきなお母さん/(2) お母さんに話したがる子たち/(3) 言葉の力/(4) 幸運の女神様が
7 外してはいけないポイント
(1) やんちゃ君の不平不満の中心/(2) 約束を破らない/(3) 子どもに堂々と対応する
8 教師の長所をアピールする
(1) 担任は賢いと思っている?/(2) 担任の長所は?/(3) 丁々発止と楽しくやりあう/(4) 先生は魔法使い?/(5) 役作りに励むには
9 知的で楽しい授業を
(1) 何といっても授業が決め手/(2) 校内の研究授業/(3) TOSS授業技量検定/(4) 子どもは教師をよく見ている/(5) 子どもは第一印象を大切にする/(6) 子どもはじっとしていられないものだ
V こんなときどうする? やんちゃ君とうまく闘う方法
1 超大物やんちゃ君がいるクラスで
(1) 大物男子のいるクラス/(2) 授業の初めは挑発に乗らない/(3) 思い切りの笑顔で
2 すぐに頭に血がのぼる子
(1) まわりにからかわれて爆発する子/(2) カッとなって喧嘩をしたとき/(3) からかった子への指導
3 全校朝会での指導
(1) がさがさしていて,落ち着かないクラス/(2) 静かにさせ,話を聞かせるちょっとした工夫
4 不意の事態に遭遇したとき
(1) やんちゃな中学生が!!/(2) 不意の事態で/(3) うんちをもらしたとき/(4) とっさのときに備えて
5 何を話しても道理が通らない状態の子
(1) 友だちに危害を加えても平然としている子/(2) とっさのときは,まず他の子のために闘う/(3) 子どもたちの信頼を獲得するために闘う/(4) 複数の教師で対応する
6 卒業式の練習のとき
(1) 心を開いて歌を歌い出した子たち/(2) 卒業式の指導/(3) 卒業式当日
7 複数の指導の手立て
(1) サークルのメーリングリストで/(2) 万策尽きたと言うけれど
8 高学年男子の喧嘩,最悪の場面を阻止する
(1) 腕力,体力のついてきた高学年男子に言って聞かせること/(2) 実例に基づくエピソードを入れる/(3) 理路整然と意見を述べられる子を育てる
W グレーゾーンの子も巻き込んで統率する技
1 自閉的傾向の子に効果のあった言葉かけ
(1) 自閉的傾向のあるE君/(2) パニックになってしまったとき
2 アスペルガーの子どもを担任したときの教訓
(1) 誰でも苦闘するもの/(2) 掃除の時間のトラブル/(3) 彼との格闘の中で/(4) 彼の面白い側面/(5) ちょっとはぐらかす場面も/(6) 「無視」が一番の指導法/(7) F君に効果のある指導パターン/(8) 変化になかなかついていけない傾向/(9) 鋭い分析力/(10) 意識的に正面衝突した日/(11) まわりの子の成長
X 授業での統率こそやる気を引き出す
1 グレーゾーンの子どもも熱中する「漢字文化」「直写指導」の授業
(1) F君が熱中する授業/(2) 効果のある教科指導/(3) 「漢字文化の授業」と「直写指導」が効果的な理由
あとがき

まえがき

 おとなしくて引っ込み思案だった子どもの頃の私は,やんちゃさんがうらやましくて仕方がなかった。どうしたら,あんなふうになれるのだろうかと。

 ずけずけと言いたいことを言う。叱られても,叱られても平気で同じ悪さを繰り返す。悪いと分かっているくせに,堂々といたずらをする。人から攻撃されたら,その何倍ものエネルギーでやり返す。

 ずっといじめられっ子でやってきた私は,やんちゃさんの強さがほしかった。あの強さがあれば,いじめられずにすむのになあ……と。

 こんな私が教師になったとき,本当は不安でたまらなかった。うまくクラスをやっていけるのだろうか,と。

 ところが,長年いじめられっ子で育った経験が,けっこう役に立った。いじめる子の空気が分かるのである。私はただいじめられて我慢していただけではなかった。きっといじめられた経験のない人には分からないであろう「空気」を察することができた。

 そして,長年,やんちゃさんに憧れ続け,観察を続けていた私は,やんちゃさんの思考回路をよく研究していたようだった。何よりも,やんちゃさんのことが好きだったから,やんちゃさんと対応しているのが不思議と嫌でなかった。

 TOSS大阪みおつくしサークルには,多くの女性教師がいる。たいていは,小さい頃を優等生で育ってきた人たちである。だから,やんちゃさんの思考回路が分からなくて,苦労している人も多い。

 そんな人に,よく話をすることがある。

 「やんちゃさんって言うのはね,教師の言うことをいつでも素直に聞いているようじゃ,やんちゃさんじゃないの。いくら叱っても,叱っても,こちらの思うとおりになんか絶対に動こうとはしない。それで,自分たちのやりたいことは,時間も場所もわきまえずにどんどんやってくれる。それがやんちゃさんなのよ」

 「だから,彼らをどう押さえつけようか,というのではなくて,どういい気分になってもらって活躍してもらおうか,を考えないとね」

 その具体例をサークル冊子にまとめさせてもらっていた。

 本書は,その冊子を読まれた明治図書出版の樋口雅子編集長の目にとまって,まとめさせていただいたものである。

 私は向山洋一氏の次の言葉が大好きである。

 「どんな子も大事な日本の宝物なのです」

 その中でもやんちゃさんには,極めて鋭い光を発する子たちがいる。その光があまりにもまぶしすぎて,困っている教師も多いのであるが,でも,本来はとってもすてきな光である。

 その光が美しく輝けるような学級経営を私たち教師はしたいものだ。

 本著がそのお役に少しでも立てたら幸いである。


   /神谷 祐子

著者紹介

神谷 祐子(かみたに ゆうこ)著書を検索»

1961年6月 大阪市生まれ 大阪教育大卒

現在,大阪市立九条東小学校勤務

「TOSS大阪みおつくしサークル」代表

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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