「規律」を示す学級づくり 中学年
規律ある学級は優しさの思想で貫かれている

「規律」を示す学級づくり 中学年規律ある学級は優しさの思想で貫かれている

「ほめる」と「規律」で、子どもは素直になる

「教えてほめる」授業で学級に規律を育てる。「ならぬことはならぬ」を優しさの思想で教えると説く。さらに笑顔で心を開かせる。「できる、できる!」で乗り切る行事指導。子どもを素直にさせる「ほめ力」の原理、原則とは。子ども自身の「解決力」の鍛え方を事例で示す。


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ISBN:
978-4-18-017518-5
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 192頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年8月20日
新学習指導要領解説書籍
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もくじ

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まえがき
第1章 「教えて ほめる」授業で学級に規律を育てる
一 どの子にも優しい「教えて ほめる」授業を目指す
[1] 向山洋一氏の「教えて ほめる」授業を分析する/ [2] 目線と身振りで「教える」できたら「ほめる」/ [3] 授業でのささやかなやりとりにも「教えて ほめる」は存在する/ [4] キレてふてくされた子には「解決への道筋」を教えてあげる
二 子どもの「生きていく力」につながる規律を育てる
[1] 必要な規律と、不必要な規律/ [2] 名前を呼ばれたら「はい」と返事をする/ [3] 席を立ったときは、いすを入れる/ [4] 線を引くときは、定規を使う/ [5] きちんとしていないが、乱れていない
第2章 「ならぬことはならぬ」を“優しさの思想”で教える
一 怒鳴らなくても指導はできる
[1] 怒鳴ることが負の連鎖の始まり/ [2] 怒鳴らずに指導した
二 事前指導は子どもたちに優しい
[1] やんちゃであることを受け入れる/ [2] 事前指導でいったん冷却する/ [3] ならぬことにはキッパリとならぬと言うから整理できる
三 子どもの言動すべてを抱え込んで指導する
[1] 深追いはしない/ [2] とぼけることも必要だ/ [3] 自分が何をやったのかを認知させる/ [4] 厳しいことを教えるときこそ優しい対応で行う
第3章 笑顔で心を開かせる! やんちゃを巻き込む教師の笑顔力
一 にっこり微笑み、笑顔を引き出す
[1] うまくいかない日の連続だった/ [2] TOSSで学んで、初めてわかったこと/ [3] 笑顔の効果を実感する/ [4] 「にっこり微笑む」極意を習得する
二 対応一つでやんちゃも変わる
[1] 余裕を持った対応を心がける/ [2] ユニークに対応する/ [3] 信頼される担任になる
三 笑顔は教師のメッセージを伝える
[1] 許す笑顔で心を開かせる/ [2] ほめる笑顔で心を開かせる/ [3] 冷静さを示す笑顔で心を開かせる/ [4] A君の成長を腹の底から実感する
第4章 「できる できる できる!」エラーレスで乗り切る行事指導
一 教師は安心感を与える存在であれ
[1] 運動会でのハプニング/ [2] 自尊心をくすぐる/ [3] 自分の行いを振り返る/ [4] かかわりを持つことの大切さ
二 細分化して教えることで成功体験を積ませる
[1] 失敗を恐れ、新しいことに挑戦することができない子との出会い/ [2] 課題をスモールステップに提示し、できたことをほめ、自信をつけさせる/ [3] 一つの行為を極限にまで細分化し、教え、個別評定をする
三 乗り越えさせることとエラーレスを使い分ける
[1] 子どもたちに任せるところと指導するところを分ける/ [2] 一時一事で成長を体感させる/ [3] 再び乗り越えさせる
第5章 規律を崩壊させる《教師の見栄・虚栄》と決別する
一 常識と思われていることの中に見栄・虚栄が存在する
[1] 毎時間繰り返される挨拶/ [2] 黒板の周りのにぎやかな掲示物/ [3] 終了時間を過ぎても続く授業/ [4] 耳が痛くなるような怒鳴り声/ [5] 親しみを込めているという呼び捨て
二 子どもが自立する学習環境とシステムづくり
[1] 子どもが自立できる学習システム〜模造紙板書と決別する〜/ [2] シンプルな教室環境〜「絵に描いた餅」と決別する〜/ [3] 日常授業の成果を発表する〜発表会のための練習と決別する〜
三 子どもの事実と腹の底からの手応えのみでよい
[1] 評価の基準は子どもの事実と腹の底からの手応えのみ/ [2] 学級動物園とも決別/ [3] 宿題を出さない/ [4] 朝の歌をやめる
第6章 腹の底から実感! 子どもを素直にさせる「ほめ方」の原理・原則
一 ほめるとは子どものよさを見つけ出す目を持つこと
[1] どんな子も、ほめることで自信がつく/ [2] ほめることで、望ましい行動を促す/ [3] 子どもは、ほめられたことを家で話している
二 「自分にもできそう!」と思える状況を生み出す
[1] お説教では子どもは素直にならない/ [2] ほめてその価値を語る/ [3] ほめたことは波及する/ [4] なぜ波及したのか?
三 全体・個別・具体的にほめる
[1] 全体の前でほめる/ [2] 呼んでほめる/ [3] 具体的にほめる
第7章 リスクマネージメント 集団生活のルールを守らない子への対応策
一 ルールを守れない原因を探ると、その後の対応が見えてくる
[1] 「なぜ、ルールを守れないのか」を考える/ [2] 先回りする・かわりに伝えてあげる
二 発表の順番が守れない子への指導
[1] 我慢をほめる機会を見逃さない/ [2] 発表を我慢する耐性をさまざまな場面で身につけさせる/ [3] 見通しを持たせることで、ルールを身につけさせる
第8章 ともに子どもを育てる! 学級通信で保護者との信頼を獲得する
一 「信頼」は「当たり前の仕事」の上に生まれる
[1] 「連絡の遅れ」が保護者の不信を生む/ [2] 「書きたいこと」より「必要なこと」を/ [3] それを読んで、悲しい気持ちになる人が一人もいないように
二 子どもの成長と教師の願いを伝える学級通信
[1] 描写する/ [2] 伝えたいことを書く
第9章 子どもの我慢力を鍛える子ども自身の「解決力」の鍛え方
一 「我慢している」という状態から卒業させる
[1] 目的があるから我慢できる/ [2] 「自分はできる」と思うから我慢できる/ [3] ほめられるから我慢できる/ [4] TOSS教材で我慢力をつける/ [5] いつの間にか我慢力がついている
二 教師がまず我慢力を鍛える! そして「五色百人一首」を毎日続けること
[1] 教師自身が我慢力を鍛える/ [2] 我慢力≠鍛えるにはほめる≠ニスキンシップ=^ [3] 我慢力≠鍛える絶好の教材「五色百人一首」
三 とにかくほめること 受け流すこと
[1] ポイントは二つ/ [2] 我慢力を鍛える
第10章 真面目に授業に参加する子どもを増やすコツ
一 真面目に参加させるための手立てを講じる
[1] やり方がわからない子に具体的な指示をする/ [2] やる気がない子に手を貸す・認める/ [3] 常に笑顔でいる
二 「心」と「技」を鍛えて学ぶ意欲を引き出す
[1] 子どもをやる気にさせる教育技術を身につける/ [2] 子どもの実態を把握し方針を立てる/ [3] 目的意識を持たせる語りをする/ [4] 成功体験を記録し意欲化をはかる
三 教師が努力を続けるしかない!
[1] 信頼関係を築く/ [2] 勝負をする/ [3] 教師が努力を続ける
第11章 私が学級を統率できるようになったきっかけ
一 最後の砦・TOSSサークルで統率法を学んだ
[1] 失敗、先が見えない/ [2] 改善、それは相談から始まった/ [3] 先手を打って、問題行動を未然に防ぐ/ [4] 「黄金の三日間」という意識を持って学級を統率する
二 特別支援の視点なしに統率はできない
[1] 教師の無知が子どもたちに悪影響を及ぼす/ [2] TOSSに出会い過去と決別する/ [3] 子どもたちに活気が蘇る/ [4] 特別支援抜きには考えられない
三 TOSSとの出合いが統率者としての自覚を生んだ
[1] 「統率者としての責任感」が足りなかった新卒時代/ [2] TOSSとの出合いで衝撃を受ける/ [3] 統率者としての自覚を持って新たな学級を担任する
第12章 私の本棚 子ども理解の極意はこの本で学んだ
一 集団を動かす極意四冊 特別支援一冊
[1] 『子供を動かす法則と応用』/ [2] 『いじめの構造を破壊せよ』/ [3] 『授業の腕をあげる法則』/ [4] 『発達障害の子どもたち』
二 『教師修業十年』で特別支援を必要とする子への理解を深める
[1] 春休み中に情報を集め、対策を練る/ [2] 記録をつけ、原因を考え、対策を立てる/ [3] クラスのほかの子のことも見えているか? 「放課後の孤独な作業」
あとがき

まえがき

 写真をご覧いただきたい。三学期の始業式の朝に撮った写真である。連絡表、健康手帳、冬休みの学習計画表をはじめ、提出物がきれいに並んでいる。これらはすべて出席番号順に並んでいる。

 この日の朝学活は、次の言葉から始まった。


  今日から、中学校生活最後の学期が始まります。その記念すべき日に、二学期の最終日と変わらない素晴らしい姿を見せてくれました。とてもうれしく思います。教卓に置かれた提出物が、みなさんの意識の高さを物語っています。全国にはたくさんの学級があります。その中で、このように整然と提出物が並んでいる学級がいくつあるでしょうか。

  間もなく、卒業後の進路を決める大切な日がやってきます。プレッシャーのかかる日が続きますが、今日のような気持ちがあれば心配はいりません。気持ちよく臨めるはずです。

(写真省略)


 私を見る生徒の表情は笑顔だった。普段の指導が行き届いていれば、長期休業明けであっても褒めることからスタートできる。ほとんどの学級は逆だ。提出物が乱雑に提出され、担任が怒鳴ることからスタートする。褒められて新学期がスタートする学級と、怒鳴られてスタートする学級では、その後の生活に大きな差が出ることは容易に想像できるだろう。

 システムがない学級は混乱する。提出物一つをとってもそうだ。生徒が頭を使って生活しないからだ。教師の指示がなければ動けない学級になる。

 例えば、参観日前であれば、「出欠票」を提出することになる。早く登校した生徒から教卓に提出すればいい。

 しかしながら、ただ提出させた場合、「教卓の上がどのような状態になるか?」が想像できるだろう。グチャグチャの状態となり、教師が一枚一枚並べ直さなければならない。私は、次のように生徒に伝える。


  みなさんが提出した出欠票は、誰かがチェックすることになります。それならば、チェックする人が気持ちよく仕事ができるように考えてください。

  当然、表を出し、出席番号中に並んでいるのが理想です。最初に提出した人の出欠票が基準です。次の人は、その人の出席番号を確認し、番号が小さければ、最初の出欠票よりも上に提出します。番号が大きければ、下に提出します。たったこれだけの作業に何秒かかりますか。二〜三秒程度の労力を惜しまなければ、次の人の負担が大きく軽減されます。こうした「お互い様」の精神を実践してください。


 伝えておけば、心ある生徒は指示通りにやろうとする。最初だから、完璧でなくてもいい。私が教室に入ってきた時に提出物が並んでいれば、それだけで褒める。出席番号順に並んでなくてもいい。いずれ、できるようになる。それまで待てばいい。

 褒められると、それが学級のルールとして機能し始める。もちろん、「声をかけてくれた人がいたんでしょうね。素晴らしいです」「小さな労力を惜しまず行動する人が、この学級にたくさんいることを嬉しく思います」と言って褒め続ける。その繰り返しの中で、《出席番号順に提出する》というシステムが完成する。一度完成してしまえば、それは《当たり前のこと》になる。生徒が自主的に動く学級にしたいと思うならば、教師が理想と思う状態になるまで褒め続けることである。そこから学級集団に規律が生まれる。

 本書は、TOSS北海道から全国への発信である。


   TOSS北海道 /染谷 幸二

著者紹介

染谷 幸二(そめや こうじ)著書を検索»

1966年1月生まれ

TOSSオホーツク中学代表 中学向山型社会事務局

北海道別海町立中西別中学校勤務

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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