横山浩之・大森修の医師と教師でつくる新しい学校

横山浩之・大森修の医師と教師でつくる新しい学校

好評4刷

特別支援教育をいかに実践するか。子どもを救う具体策を提示。

「この子は大丈夫でしょうか」と聞く保護者に、「友人関係もいいし、大丈夫」と対策をしないでいて、数年後「特殊学級でないと教えられません」と平気で言う教師がいる。そういうことにならないよう、スクリーニングをどう入れるか、対応カリキュラムなど具体的に提案。


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ISBN:
4-18-012137-9
ジャンル:
学校経営特別支援教育
刊行:
4刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 128頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2018年10月19日
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
T スクリーニングとは
1 グレーゾーンの子どもは,将来どうなるのか
2 教師は,「事実」が言えないのに「判断」してしまう
3 保護者への対応には学校のシステムが必要である
4 医療と学校の連携を進めるのは,よい前例づくりである
5 いい親は子どもの状況を受け止めることができる
6 子どもができたことを伝える
7 交流学級の担任としての注意点
8 特殊学級の子供を何から交流させたらいいのか
U 作文ワークとは
1 音読,視写,作文は神経心理学的にどう違うか
2 作文を書くために必要なこと
3 作文ワーク作成に向けて参考にした文献
4 作文ワーク作成の原則とは
5 作文ワークの仕組み
6 作文ワークの効果
V 算数ワークとは
1 算数ワークが欲しいわけ
2 算数ワーク作成の手順
3 算数ワークの構成原理
4 算数ワーク使用の留意点
W グレーゾーンの子ども対応カリキュラム試案
1 フィンガーペインティングの位置づけ
2 学習の習慣化
3 遅れている子に対応する指導
4 読み聞かせと文字指導
5 漢字の読み書きができない原因
6 なぞり書きからの視写指導
7 お手伝いで算数指導
8 就学前の算数指導
9 百玉そろばんと繰り上がりの足し算
10 繰り下がりのひき算指導
11 かけ算の指導
12 文章題の指導
X 必達目標は科学的な根拠を持っているか
1 必達目標の設定
2 統計学の手法で評価基準を作る
Y 特別支援教育が授業力アップを後押ししているか
1 特別支援教育の観点から見る授業力
2 教師に身に付けてもらいたい指導技術
3 校内組織の機能
Z 横山ドクターからのメッセージ
1 先生方へのメッセージ
2 管理職へのメッセージ
3 教育委員会へのメッセージ
4 報道機関へのメッセージ
あとがき

まえがき

 「特別支援教育」や「発達障害」,とりわけAD/HD,LD,高機能自閉症・アスペルガー症候群といった「軽度発達障害」という言葉は,ここ数年で急激に知れわたるようになった。

 一般的に言って,言葉が知れわたるようになったのは好ましい事だ。いずれ,内容理解が伴ってくると考えられるからだ。

 ところが,すなおに喜ばしいとは言えない現状がある。なぜなら,LD(学習障害)という言葉は,1960年代ごろから海外(アメリカなど)で使われ始めた。そして,1970年代には日本にも紹介され,教育を中心として注目を集めるようになった。

 しかし,現状はどうであろうか。いまだ,混乱のさなかであるとしか言いようがない。

 学習不振児と学習障害との区別がつかない教師が,まだまだたくさんいる。また,学習障害を必死の指導や努力で乗り越えようとしているにもかかわらず,こともなげに,「この子はどこが病気なんですか」と言う教師も多い。

 「この子は大丈夫でしょうか?」と問いかける保護者に,何の根拠もなく,「この子は友人関係もいいし,いいところがあるから大丈夫」と言い,対策を取ろうとしない教師もいる。そして数年後,平気で,「特殊学級でないと教えられません」と保護者にボールが返される。

 教育の先生方ばかりを責めるわけにはいかない。私も含めて,医師も同罪である。診断だけつけて,後は知らないでは,保護者も子どもも迷惑する。教育現場で実行できないアドバイスをして平気でいる医師,カウンセラーも,決して少なくない。私自身も,10年前は,そういう医師の一人であった。誠に申し訳ない。

 「様子を見なさい」と相談機関などで言われたと,患者さんの保護者からよく聞く。自然経過で「良くなる」のなら,様子を見なさいという言葉の意味はよく分かる。自然経過で良くならないにもかかわらず,「様子を見なさい」という言い方はない。やるべきことが必ずある。そうでなければ,相談した意味はない。保護者は,我が子の障害の事実を苦しみながら受容し,それを乗り越えようと努力しているのだ。それに対して対策を教えられないのなら,プロではない。

 本書は,教育のプロたる大森修先生と,教育を理解しようと努力している医師の私との対談を,テープ起こししたものだ。

 私には,発達障害の子どもとの長年のお付き合いがある。教室のことは知らないが,学習障害などの子どもへの個別指導なら,十余年にわたる経験がある。加えて,その経験事例も年に数例ではない。年あたり,数十例以上である。おそらく,教師が一生かかっても経験できないほどの事例に,私はすでに出会っている。しかし,医師は,教師のように毎日指導することはできない。だから,保護者や教師の皆様にお願いして指導し続けてきた。そして,成果をあげられる指導法を,私なりに作ってきた。教師の皆様と私の指導法の違いは,神経心理学や神経認知学のバックボーンの有無だ。大森修先生は,その違いに興味を持っていらっしゃるのだと思う。

 教育に門外漢の私が,教育者の読者の皆様に,どんな提案ができるのか,私には本当のところは分からない。

 教育のプロたる読者の皆様には,第三者評価として受け止めていただければ,望外の喜びである。


   /横山 浩之

著者紹介

横山 浩之(よこやま ひろゆき)著書を検索»

東北大学病院 小児科

医学博士 専門は小児神経学

同病院にて,発達支援外来を主宰

大森 修(おおもり おさむ)著書を検索»

1946年新潟県生まれ

日本教育技術学会理事

日本言語技術教育学会理事

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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