- まえがき
- Lesson 1 アルファベットで遊ぼう
- 1時間目 大文字・小文字マッチングゲーム
- 2時間目 体や手でアルファベットをつくってみよう
- 3時間目 ワードサーチゲームに挑戦
- Lesson 2 いろいろな文字があることを知ろう
- 1時間目 青虫って何色
- 2時間目 どちらが高いかな
- 3時間目 文字のでき方を比べてみよう
- 4時間目 文字合わせゲーム
- Lesson 3 友だちの誕生日を知ろう
- 1時間目 チャンツでアメリカの年間行事を知ろう
- 2時間目 陰暦,知ってる?
- 3時間目 この行事は何?
- 4時間目 ロジックパズルに挑戦
- Lesson 4 できることを紹介しよう
- 1時間目 動物の特技
- 2時間目 絵本で親しむCan you do it?
- 3時間目 チャレンジランキングに挑戦
- 4時間目 チャレンジランキングの記録を発表
- Lesson 5 道案内をしよう
- 1時間目 地図記号でカルタをしよう
- 2時間目 宝探しゲームをしよう
- 3時間目 町の地図をかこう
- 4時間目 世界旅行を楽しもう
- Lesson 6 行ってみたい国を紹介しよう
- 1時間目 どこの国旗かな?
- 2時間目 この国で見られるものは?
- 3時間目 世界遺産について知ろう
- 4時間目 行ってみたい国クイズをしよう
- Lesson 7 自分の一日を紹介しよう
- 1時間目 海外旅行のプランをつくろう
- 2時間目 マイムを楽しもう
- 3時間目 イルカの睡眠時間は?
- 4時間目 どんなグループとどんなグループ?
- Lesson 8 オリジナルの劇をつくろう
- 1時間目 英語では何と鳴く?
- 2時間目 どこを食べているのかな?
- 3時間目 伝言ゲームとトランプで自然な発話
- 4時間目 オリジナル「大きな○○」をつくろう
- Lesson 9 将来の夢を紹介しよう
- 1時間目 この人は男性? 女性?
- 2時間目 つきたい職業ベスト10
- 3時間目 コンタクトゲーム
- 4時間目 将来の夢記憶ゲーム
- 参考文献
- あとがき
まえがき
中学年のときには,あんなに元気に歌ったり踊ったりしていたのに,高学年になったら,なかなか動いてくれない……。
5年生のときは,意欲的に英語を話そうとしていたのに,6年生になったら,どうも子どもたちがのってこない。英語を口に出そうとしない。6年生の英語活動は難しい……。
担任の口からよく聞かれる言葉である。「解決策はありませんか」と相談を受けることも多い。
解決策はある。
コミュニケーションとは,「何か」を伝えたり受け取ったりする活動である。ポイントは「何か」を何にしているのかである。コミュニケーションのコンテンツの問題である。
上の枠囲みで示した状況が生じるのは,多くの場合,コンテンツに問題があるのである。6年生の発達段階に合っていないのだ。幼児向けの絵本や大人向けの文学を与え,「子どもが本を読まない」と言っているようなものである。幼児向け絵本や大人向け文学を喜ぶ6年生も中にはいるだろうが,多数ではない。6年生には6年生向けの本が必要なのだ。
「英語ノート」を使用するのは,高学年である。「英語ノート2」は,多くの場合,6年生が使用することになるであろう。しかし,「英語ノート2」の中身を見ると,首をかしげざるを得ないような活動もある。
例えば次の活動である。
できることやできないことを紹介しよう。
これはスピーチではない。「告白」である。6年生にだって意地もあれば誇りもある。なぜ,全員の前でこのようなことを「告白」しなければならないのか。「“I can’t swim.”なんて絶対に言いたくない」と思うのが普通の感情である。あえて人前で発表するほどの「できること」がない子どもはどうすればよいのか。
このような問題に対し,具体的な解決策を示したのが本書である。理論編の『ダメな英語活動・よい英語活動』『「英語ノート・5年」35時間のteacher talk』と併せてご活用いただきたい。
本書では,1時間の取り扱いを4つの項目で示した。
1 「英語ノート」のここに注目
「英語ノート」に示されている活動には,どのような問題点があるのかを端的に示した。
2 本時のポイント
1で指摘した問題点を解決するために,「英語ノート」の活動をどのように改善すればよいのかを示した。
3 このように授業する
2で提案した活動をどのように進めればよいのか。紙幅の許す限りteacher talkを入れながら,授業の具体例を示した。
4 授業プラン
45分の授業プランである。3で具体例を示した活動は網掛けで表示してある。
「コミュニケーション能力の素地を養う」英語活動を展開するために,本書をご活用いただければ幸甚である。
/渋谷 徹
本書での特にすばらしく興味を引くことは「英語文化」「日本語文化」をも扱っているところです。たとえば、日本には昔は「緑色」という概念がなかった。だから青くないのに「青虫」と呼び、青くないのに「青じそ」という。それを英語の授業で扱い、子供たちが「なんで〜〜??」という「文化」に興味を持たせる。また、「虹」を扱い、ふつうは7色の虹であるが、外国によっては6色しかない、、、というハテナ。また動物の特技というテーマでcan を扱う、、、など、まさしく児童の身近で興味をもたせる話題で、、まさしく「体験的」に英語に触れる指導例のヒントがたくさんある著書となっています。
ぜひ、ラインマーカー片手に本書を読みこなし、ここから新しい小学校英語の授業を創っていきたいですね!