和文化―日本の伝統を体感するQA事典

和文化―日本の伝統を体感するQA事典

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意外に知らない日本の伝統文化をQ&A方式でわかりやすく解説

日本人が日本の伝統文化を知らないでいいのか。儀式、衣服、食事、建築、道具、算術、遊戯、文芸、話術、工芸、園芸、絵画、芸能、邦楽、邦舞、芸道、武道の各分野について網羅し、プロが解説。赤穂浪士は円周率が3.14・・・を知っていた等エピソードも豊富。


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ISBN:
4-18-611110-3
ジャンル:
総合的な学習
刊行:
3刷
対象:
小・中・他
仕様:
A5判 272頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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刊行に寄せて /山折 哲雄
凡例
1 儀式≠フ基本を体得するQA
年中行事 /柴崎 直人
年中行事ではどのようなことをするのだろうか。 /年中行事の飾りにはどんなものがあるのだろうか。
礼儀作法 /柴崎 直人
礼儀正しい挨拶とお辞儀はどのようなものだろうか。 /箸はどのように扱うのが正しいのだろうか。
冠婚葬祭 /柴崎 直人
葬式ではどのように礼拝をするのだろうか。 /結婚式の三三九度とはどんな儀式なのだろうか。
◆エピソード
1 結婚式は三日がかりだった? /柴崎 直人
2 礼儀作法の極意 /柴崎 直人
3 畳のへりは踏んでよい /柴崎 直人
4 節分は年に四度ある? /柴崎 直人
2 衣服≠フ基本を体得するQA
染織 /岩崎 雅美
振袖に使われている友禅や辻が花染めというのは、どのような染色なのだろうか。 /縞や絣には名前がついているのだろうか。
文様 /岩崎 雅美
家紋はいつ、どのようにして起ったのだろうか。 /松竹梅の文様はなぜめでたいのだろうか。
和裁 /草川 幸郎
和裁ってどんなこと? /和裁はどんな道具をどのように使うのですか。 /なぜ手縫いの方がミシン縫いよりよいのですか。 /きものの縫い直しとはどのようなことですか。
和装 /山中 典士
なぜ、和服が日本に生まれたのですか。 /今なぜ、和装文化ですか。 /なぜ、和装は右前にするのですか。
服飾 /岩崎 雅美
公家の服飾・十二単は、ほんとうに十二枚も衣服を重ねているのだろうか。 /女性の袴はズボンなのだろうか、スカートなのだろうか。
◆エピソード
1 歌舞伎から広まった市松文様 /岩崎 雅美
2 下着の表着化 /岩崎 雅美
3 自然から頂く色 /吉田 理恵子
4 母の着物 /吉田 理恵子
3 食事≠フ基本を体得するQA
和 食 材 /バーバラ 寺岡
日本にはどのくらいの食材があるのか。 /日本人はどうして「旨味」がわかるのか。 /日本人はなぜ肉食を避けたのか。 /日本ならではの「毒消し食品」とは?
調 理 法 /バーバラ 寺岡
日本ならではの料理法とは? /日本料理にはなぜ「生野菜のサラダ」がないのか。 /日本人はどうやって鉄分を摂っていたのか。
伝 統 食 @ /バーバラ 寺岡
日本の伝統食は、どのように培われてきたのか。 /正月料理にはどんな知恵が込められているのか。
伝 統 食 A /バーバラ 寺岡
五節供にはどんなものを飲み、食べていたのか。 /なぜ、ちらし寿司や巻き寿司が行事食となったのか。
和 菓 子 /中山 圭子
和菓子の特徴とはなんだろうか。 /和菓子のデザインにはどのようなものがあるのだろうか。
◆エピソード
1 片方を神様がお使いになる柳の「祝い箸」 /バーバラ 寺岡
2 代々続く「香果」を持ち帰った「お菓子の神様」 /バーバラ 寺岡
3 桃は「不老不死」と「多産」のシンボル /バーバラ 寺岡
4 羊羹とカステラ /中山 圭子
4 建築≠フ基本を体得するQA
神 社 /山之内 誠
神社本殿にはどんな形式があるのだろうか。 /平安時代以前の出雲大社はどのくらい巨大だったのだろうか。
寺 院 /山之内 誠
寺院建築の技術が日本に輸入されたのは、いつ頃だろうか。 /枝割及び六枝掛とは、どんな建築技法だろうか。
城 郭 /工藤 茂博
近世の城郭には、どのような建築技術が用いられたのか。 /どのように土台が築かれたのだろうか。 /どのような道具が使われたのだろうか。
住 ま い /山之内 誠
寝殿造と書院造は、どのように違うのだろうか。 /現存最古の住宅建築は、どんなものだろうか。
庭 園 /仲 隆裕
日本の庭園には、どのような様式がありますか。 /庭園の手入れは、どのように行えばいいですか。
◆エピソード
1 庭石の好み /尼崎 博正
2 等持院の庭 /吉田 理恵子
3 欠陥建築だった姫路城天守 /工藤 茂博
4 庫裡・上がり框・式台・沓脱石 /藤井 徳行
5 道具≠フ基本を体得するQA
家 具 /松岡 靖
箪笥が生まれたのは、いつでしょうか。 /箪笥のおもしろさは、どこにあるのでしょうか。
農 具 /安東 茂樹
日本の農具の歴史と人間との関連は、どのようなものだろうか。 /農具としての鍬と犂のはたらきや構成はどのようになっているのだろうか。
漁 具 /安東 茂樹
漁具はどのようなもので、どう分類されるのだろうか。 /漁具としてのはたらきや構成は、どのようになっているのだろうか。
工 具 /安東 茂樹
工具の位置づけとおもな機械工作に用いる工具について説明できるだろうか。 /工具の起源と木材や石に用いる工具のはたらきは、どのようになっているのだろうか。
武 具 /浅田 幸一
甲冑はいつどのようにしてできたのか。 /甲冑の形式はどのようになっているのか。
◆エピソード
1 戦後の農業と人間 /安東 茂樹
2 日本独特の道具はなぜ生まれたのか /安東 茂樹
3 衣体・畳紙・衣桁 /藤井 徳行
4 槍(やり)は損? /山西 康之
6 算術≠フ基本を体得するQA
算 法 /藤井 康生
江戸時代にベストセラーになった数学書はなにか。 /日本独特の出題形式はどのようなものだったか。 /江戸時代の数学者達はどのような記号を用いて問題を解いたのか。
度 量 衡 /藤井 康生
古代の度量衡はどのようであったか。 /曲尺の裏目、丸目ってなに? /和算書に見られる度量衡はどのようなものがあったか。
算盤(そろばん) /筒井 俊雄
算盤はどんな歴史を持っているのだろうか。 /算盤はどこで作られたのだろうか。
◆エピソード
1 算 額 /藤井 康生
2 円 周 率 /藤井 康生
3 そろばんのまち兵庫県小野市 /滝脇 隆一
4 「算額」で競い合った「和算家」たち /小林 秀行
7 遊戯≠フ基本を体得するQA
囲 碁 /中尾 秀樹
囲碁は、どのようなゲームなのだろうか。 /囲碁の効用には何があるのだろうか。
将 棋 /木村 義徳
日本将棋の最大の特長である持駒使用は、なぜ日本にのみあるのか。 /将棋の名人位や竜王位は、どのようにして決められているのか。
郷土玩具 /井上 重義
日本の各地で作られた郷土玩具とは? /日本各地の主な郷土玩具を教えてください。
独 楽 /井上 重義
日本の独楽の歴史について教えてください。 /独楽にはどんな種類があるのでしょうか。
凧   /井上 重義
日本の凧の歴史を教えてください。 /日本の代表的な凧を教えてください。
双 六 /吉田 修
双六にはどのような種類があるのだろうか。 /印刷技術は、絵双六にどのような影響を与えているのだろうか。 /現代でも多くの絵双六を見ることができるが、その面白さはどこにあるのだろうか。
折 紙 /大橋 晧也
折紙は日本独自の文化でしょうか。 /なぜ日本に折紙が発展したのでしょうか。
花 火 /二股 英雄
花火の歴史は? /花火に使われる原料薬品、打揚玉の構造等は? /日本の花火と外国の花火の違いは?
◆エピソード
1 伝統の凧揚げ行事は五月が多い /井上 重義
2 日本各地の祭りの玩具 /井上 重義
3 絵双六変わり種 /吉田 修
4 囲碁嫌いだった石田三成 /永田 敏彦
8 文芸≠フ基本を体得するQA
物 語 /山口 眞琴
物語とはどのような言語行為なのか。 /現代における物語の意義はどこにあるのか。
和 歌 /寺井 淳
本歌取りとはどのような技法なのだろうか。 /和歌にとって、本歌取りはどのような意味をもっているのだろうか。
俳句・川柳 /中岡 毅雄
俳句と川柳の特色は何だろうか。 /俳句と川柳は、どう鑑賞するのだろうか。 /俳句と川柳の違いは何だろうか。
漢 詩 /鈴木 敏雄
中国の昔の詩がなぜ日本の古典なのか。 /「漢詩」はどのように鑑賞すればよいのか。
民 話 /山口 眞琴
民話の概念やそれを学ぶ意義とは何か。 /民話にはどのようなメディアがあるのか。
◆エピソード
1 物語の聞き手は誰か? /山口 眞琴
2 引用が先、本歌は後? /寺井 淳
3 「切れ字」のマジック /中岡 毅雄
4 苦 吟 /鈴木 敏雄
9 話芸≠フ基本を体得するQA
落 語 /林家 染丸
落語とは、どんな芸なのだろうか。 /落語の楽しさは、どんなところだろうか。
漫 才 /織田 正吉
萬歳から漫才へ、どのように移り変わってきたのだろうか。 /漫才のボケとツッコミという役どころは、どのようにして成立したのだろうか。
浪 曲 /芦川 淳平
浪曲とは、どんな芸能ですか。 /浪曲で評価されるのはどういう点ですか。
講 談 /旭堂小南陵
講談は、いつ頃始まったのだろうか。 /講談には、どんな演目があるのだろうか。
◆エピソード
1 話芸と、近代の文芸 /河内 厚郎
2 上方演芸資料館(ワッハ上方) /織田 正吉
3 ホワイトハウスに乗り込んだ浪曲師 /芦川 淳平
4 江戸と上方の講談の違いとは? /旭堂小南陵
10 工芸≠フ基本を体得するQA
陶 芸 /中島新 一郎
丹波立杭焼は、どのようにして作られるのだろうか。 /丹波立杭焼の良さは、どんなところだろうか。
漆 芸 /隅 堅正
輪島塗は、どのようにして作られるのだろうか。 /輪島塗の良さは、どんなところだろうか。 /輪島塗が発展した要因はなんだろうか。
金 工 /中田 等
播州三木打ち刃物は、どのようにして作られるのでしょうか。 /播州三木打ち刃物の素晴らしさは、どのようなところでしょうか。
木 工 /山森 伸正
伝統木彫刻はどのように生まれたのですか。 /なぜ、井波彫刻は残ったのでしょうか。 /技術はどのように伝えられたのでしょうか。
人 形 /渡辺 公唯
日本人形の代表格「ひな人形」は、どのように製作されているのでしょうか。 /伝統行事「ひな祭」は、近年どう変化してきたでしょうか。
竹 細 工 /小谷 公人
竹細工では、どのような竹が使われるのだろうか。 /別府竹細工の技法と製品には、どんな特徴があるのだろうか。
和 紙 /藤田 尚志
和紙には、どのような特長があるのだろうか。 /手漉き和紙は、どのようにして作られているのだろうか。
刀 剣 /浅田 幸一
一所懸命の武士と日本刀は、いつ生まれたのか。 /日本刀の制作区分と用語は何か。
◆エピソード
1 賑やかになった三年目のひな飾り /戸塚 隆
2 峯打ち(みねうち)の嘘 /山西 康之
3 加藤唐九郎に学ぶ /鈴村 克徳
4 杉原紙の原料について /藤田 尚志
11 園芸≠フ基本を体得するQA
伝統野菜 /甲谷 潤
最近、各地で伝統野菜が見直されるようになったのはなぜだろうか。 /小売店などで京の伝統野菜をよく見かけるが、京の伝統野菜とはどのようなものだろうか。
和 花 /甲谷 潤
和花は日本の花を意味すると言われているが、どんな定義があるのだろうか。 /代表的な和花には、どのようなものがあるのだろうか。
盆 栽 /木 禮二
盆栽とは? /一般の園芸鉢物との違いはなんだろうか。 /盆栽にはどのような管理特性があるだろうか。
◆エピソード
1 BONSAIとして広まった盆栽 /木 禮二
2 万葉集にも歌われた、古くからの和花「ヒオウギ」 /甲谷 潤
3 花の冠、道の草、クローバーの思い出 /大橋 節子
4 千枚漬が「京つけもの」の代表とされるわけ /西裏 慎司
12 絵画・版画≠フ基本を体得するQA
大 和 絵 /市川 彰
大和絵はいつ、どのように生まれたのでしょうか。 /大和絵は、後の時代にはどのような変化をみせていくのでしょうか。
文 人 画 /市川 彰
文人とはどのような人々のことで、どのような精神で絵を描いたのでしょうか。 /日本ではどのような人々が文人画を描いたのでしょうか。
水 墨 画 /市川 彰
水墨画はどのようにして生まれたのでしょうか。 /水墨画は日本でどのように展開していったのでしょうか。
絵 巻 物 /市川 彰
絵巻物はどのようなもので、どのように楽しまれたのでしょうか。 /絵巻物にはどのようなテーマとスタイルがあったのでしょうか。
浮 世 絵 /市川 彰
浮世絵はどのように生まれ、どのようなジャンルを手がけていたのでしょうか。 /浮世絵はどのように人々の生活に関わっていたのでしょうか。
錦 絵 /市川 彰
錦絵はどのようにして生まれたのでしょうか。 /錦絵にはどのようなものがあるのでしょうか。
◆エピソード
1 日本画を支える道具と材 /市川 彰
2 日本画を枠取るさまざまな形式 /市川 彰
3 鑑定家――美術の価値を定める人々 /市川 彰
4 浮世絵以前の木版画――摺り表された素朴な美 /市川 彰
13 芸能≠フ基本を体得するQA
雅 楽 @ /南谷 美保
雅楽とは、どのようなものでしょうか。 /どこから日本に伝わり、どのようにして、日本を代表する伝統芸能となったのでしょうか。
雅 楽 A /南谷 美保
雅楽は、どのような時に演奏されますか。 /鑑賞の基本について教えてください。
能   /宮本 圭造
能面にはどのような種類があるのだろうか。 /能面はどのようにして作られるのだろうか。
狂 言 /宮本 圭造
なぜ人は狂言を見て笑うのだろうか。 /狂言にはどんな笑いがあるのだろうか。
文 楽 @ /八木 延佳
人形浄瑠璃をどうして「文楽」と呼ぶのだろうか。 /文楽の良さは、どんなところだろうか。 /文楽の人形の構造はどのようになっているのだろうか。
文 楽 A /八木 延佳
文楽はどのようにして演じられるのだろうか。
歌 舞 伎 @ /河内 厚郎
歌舞伎は、いつ頃、どんな風に成立したのですか。 /女の役はすべて男の俳優が演じるのですか。 /歌舞伎劇はどんな風に発展していったのですか。 /現在上演されている歌舞伎の演目には、どんなものがあるのですか。 /歌舞伎の興行は、誰がプロデュースしているのですか。
歌 舞 伎 A /河内 厚郎
歌舞伎の劇場は独特の構造をもっていますが、あの様式はどんな風にして成立したのですか。 /歌舞伎は音楽劇としての要素をもっていますが、どんな音楽が用いられているのですか。 /歌舞伎の演出には型があると聞きますが……。 /俳優の養成はどのように行われているのですか。
民俗芸能@ /芳賀 日出男
民俗芸能とはどんな歌や踊りですか。いつ、どこでおこなわれますか。 /伝統芸能の能、歌舞伎、邦楽とはどんな違いがありますか。
民俗芸能A /芳賀 日出男
全国にたくさんある民俗芸能はどんな分け方ができますか。 /子どもが中心になって活躍する民俗芸能を教えてください。
◆エピソード
1 狂言をたのしむ /善竹 隆司
2 狂言を伝える /善竹 隆司
3 桐竹勘十郎聞き書き /桐竹 勘十郎(聞き書き 河内 厚郎)
4 屋号 /河内 厚郎
5 なんば /河内 厚郎
6 東 宝 /河内 厚郎
7 太夫の修行 /豊竹 英大夫
8 サイケデリック文楽 /豊竹 英大夫
14 邦楽≠フ基本を体得するQA
箏 曲 @ /茅原 芳男
箏曲とはどんな音楽なのだろうか。 /こと・箏・琴はどのように違うのだろうか。 /箏(こと)の調弦はどうするのだろうか。
箏 曲 A /茅原 芳男
箏の特徴は何だろうか。 /楽譜はどういうものを使うのだろうか。 /箏曲はいつごろ起こり、広まったのだろうか。
三味線音楽@ /田中 悠美子
三味線音楽にはどのような種類がありますか。 /三味線音楽のおもしろさはどこにありますか。
三味線音楽A /茅原 芳男
どんな楽譜が使われているのだろうか。 /調弦はどういう種類があるのだろうか。 /「さくらさくら」を弾く調弦は、どうするのだろうか。
尺 八 楽 @ /矢野 司空
尺八は日本だけにある楽器なのだろうか。 /尺八にドレミはあるのだろうか。
尺 八 楽 A /茅原 芳男
どんな楽譜が使われているのだろうか。 /基本音階はどうなっているだろうか。 /「さくらさくら」はどの尺八が吹きやすいだろうか。
琵 琶 楽 @ /上原 まり
琵琶楽の魅力はどんなところにあるのだろうか。 /琵琶楽を現代に蘇らせるにはどうしたら良いのだろうか。
琵 琶 楽 A /茅原 芳男
どんな楽譜が使われているのだろうか。 /調弦はどうなっているのだろうか。 /「さくらさくら」の琵琶譜はどうなるだろうか。 /旋律的な曲は、あるのだろうか。
囃 子 @ /茅原 芳男
囃子はどんな舞台芸能で使われるのだろうか。 /能楽囃子は、どのようなものなのだろうか。 /歌舞伎囃子は、どのようなものなのだろうか。
囃 子 A /茅原 芳男
祭礼(祭り)囃子は、どのような音楽だろうか。 /囃子作りの学習はできるだろうか。
和 太 鼓 @ /茅原 芳男
和太鼓の音楽とはどういうものだろうか。 /和太鼓の音楽は、どんな構成なのだろうか。 /組太鼓はいつごろ、起こったのだろうか。
和 太 鼓 A /茅原 芳男
どんな楽器を使うのだろうか。 /組太鼓は学校でできるだろうか。
民謡・わらべうた@ /茅原 芳男
民謡は、どんな音楽なのだろうか。 /民謡には、どんな特徴があるのだろうか。 /子もり歌は、どういう音楽なのだろうか。
民謡・わらべうたA /茅原 芳男
わらべうたは、どのような音楽なのだろうか。 /わらべうたは、音楽教育でどのように位置付けできるのだろうか。
◆エピソード
1 邦楽も学校放送に乗せて――学校の放送改革(案) /太田 暁子
2 一音成仏 /矢野 司空
3 『源氏物語』と琵琶 /上原 まり
4 右は(西洋)音楽脳、左は邦楽脳? /茅原 芳男
15 邦舞≠フ基本を体得するQA
日本舞踊 /畑野 裕子
「日本舞踊」は、いつ頃から、どのようにして始まったのですか。 /「日本舞踊」は、どのように展開されるのですか。
上 方 舞 /畑野 裕子
「上方舞」は、いつ頃から、どのようにして始まったのですか。 /「上方舞」と「京舞」は、どのような関係なのですか。
素踊り・小唄振り /畑野 裕子
「素踊り」は、どのような踊りですか。 /「小唄振り」は、どのように成立したのですか。
◆エピソード
1 現代の日本舞踊 /畑野 裕子
2 日本舞踊の小道具 /畑野 裕子
3 学校教育と日本舞踊 /畑野 裕子
4 宝塚歌劇でもみられる上方舞 /畑野裕 子
16 芸道≠フ基本を体得するQA
茶 道 @ /筒井 紘一
「茶会」とはどのようなものですか。 /「茶道」が成立したのはいつですか。
茶 道 A /安部 崇慶
茶道の稽古で基礎となる「茶の心」はどのように鍛えていけばいいのだろうか。 /茶道の稽古では昔から「お師匠さんの芸を真似よ」といわれましたが、それはどのようなことですか。
華 道 @ /池坊 保子
いけばなはどのようにして、起こったのだろうか。 /各流派の特徴は、どのようなものだろうか。
華 道 A /池坊 保子
教育におけるいけばなの役割とは? /現代社会におけるいけばな文化の大切さは?
香 道 @ /太田 清史
香道では、どのような香りの素材を用いるのだろうか。 /香道の目指すところは何なのだろうか。
香 道 A /安部 崇慶
香道ってなに? /香道に使う道具は多いの?
書 道 @ /小竹 光夫
書道を、「文字を書く文化的活動」ととらえた場合、どのような導入・展開が可能となるだろうか。 /よく「書道は筆と墨の芸術」と言われるが、筆や墨の表現上のおもしろさとは何だろうか。
書 道 A /小竹 光夫
「現代の書」という表現を聞くが、どんな内容を指すのだろうか。 /筆硯紙墨など「文房四宝」を、自分の手で作るという場はあるのだろうか。
◆エピソード
1 茶道の流行と「千家七事式」 /安部 崇慶
2 ブームの中の困った現象 /小竹 光夫
3 読めたら表現を阻害する? /小竹 光夫
4 お棗と私の間柄 /大橋 節子
17 武道≠フ基本を体得するQA
相 撲 /藤堂 良明
相撲はなぜ裸で行われるのだろうか。 /土俵はいつ頃できて、どんな技を生み出したのか。
柔 道 /永木 耕介
柔道着にはどのような変遷があるのですか。 /柔道の「一本」とはどのようなものですか。
剣 道 /惠土 孝吉
剣道の呼称はどのように変わってきたか。 /剣道はスポーツとどう異なるか。 /冴えた打ち(手の内の冴え)とは?
居 合 道 /中村 哲
居合道は、どのような業の武道なのですか。 /居合道の修練にはどのような効用がありますか。
弓 道 /入江 康平
日本弓の射法の特徴はどこにありますか。 /日本弓はなぜ長く、またどうして握り部が中央部にないのですか。
薙 刀 /榎本 鐘司
現在、「薙刀道」はあるのですか。 /時代劇で女性たちが薙刀を手にして戦うのはなぜ?
空 手 道 /小山正辰
空手道の「形」の良さは何ですか。 /空手道の組手は、どう変化してきたのでしょうか。
合 気 道 /志々田 文明
合気道とは、どのような伝統をもつ武道なのだろうか。 /合気道とは、どのように行う武道なのだろうか。
◆エピソード
1 紅白だんだら帯は師範の証 /松下 健二
2 和弓と洋弓、どちらが飛んでどちらがあたる? /松下 健二
3 なぎなたと剣道、どちらが強い? /松下 健二
4 日本一の弓の名人は誰だ? /松下 健二
あとがき /中村 哲

刊行に寄せて

 休日など、よく散歩に出る。作務衣を着て、下駄をはく。コンクリートの歩道を、両足で叩きつけるようにして歩く。その乾いた音が何とも心地よい。子供のころ、家の門前に、下駄屋さんが住んでいた。下駄を売る店ではない。下駄をつくる個人工房である。だからその規模は小さく、狭い作業場が一つあるだけだった。二坪もあっただろうか。下駄をつくる小父さんが座ると、もういっぱいだった。いろんな種類の鑿や鉋がところ狭しと並べられている。削り屑やおが屑が散乱し、その山に埋もれている。出来上がったばかりの真新しい下駄が、危い恰好でそこここに積み上げられている。小父さんは小柄な人だった。腰を下ろして胡坐をかき、両手両脚を巧みに使って、みるみる下駄の形に仕上げていく。単なるゴロリした板切れが、いつのまにか歯をつけ、磨き上げられ、大小さまざまの下駄になっていく。その変貌の姿が、手品を見ているようで面白かった。いつまで見ていても見飽きることがなかった。それというのもその狭い工房は、外に向かってガラス戸一枚で仕切られていて、小父さんの作業の全工程をくまなく観察することができたからである。

 暑い季節になると、そのガラス戸は開け放たれたが、冬になると閉め切られ、小さな簡易ストーブが中に入れられた。山のように積まれている削り屑やおが屑が薪になるのである。小父さんは寡黙な人だった。ほとんど口をきかなかったが、いつもニコニコしていた。その笑顔は、「坊や、面白いか」といっているようだった。小父さんは言葉をかけてくれる代わりに、ときどき、出来上がった子供用の下駄に鼻緒をすげて私にくれた。素足を入れると、足の甲に鼻緒が柔らかくあたり、下駄のひんやりした肌触りに心が弾んだ。今にして思えば、ああ、あれが職人の世界だったのか、と思う。小父さんは典型的な職人だった。ものをつくる技を通して、手造りの世界の奥行きを初めて私に教えてくれた人だった。小父さんは毎日、判で押したように仕事場で下駄づくりをしていた。雨の日も、雪の日も、小父さんはいつも同じ姿勢で、同じ下駄をつくり続けていた。お盆のころになると、お墓参りをしてくるといって、一、二日姿が見えなくなる時があったが、それ以外はいつもあのガラス戸の向う側で黙々と仕事をしていた。雪の降る元旦の朝でも、オトソで上気した赤い頬をみせて、鑿をふるっていた。

 後年、私が大学に入り、小父さんの姿をみる機会がだんだん少なくなった。専門課程に進み、恩師の指導を受けるようになったが、ある時、その恩師が正月の元旦から研究室に入り、研究を続けているということを知った。今ではその恩師の姿が、あの下駄工房における小父さんの記憶と重なり、切り離せなくなってしまった。

 この度、本書の刊行に際して、子供のころの下駄工房での小父さんの姿を思い出した。本書を通して、多くの方々が、和文化の価値と技術のすばらしさを再発見されることを期待したい。


  平成十六(二〇〇四)年四月   国際日本文化研究センター所長 /山折 哲雄

著者紹介

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1948年に神戸市に生まれ,兵庫県立長田高校卒業。広島大学文学部哲学科から広島大学大学院教育研究科を経て1975年4月に秋田大学教育学部に赴任。1985年4月から兵庫県教育大学学校教育学部に在職。現在,兵庫教育大学学校教育学部教授。2001年から和文化教育を提唱。全日本居合道連盟教士八段(伯耆流)。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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