国語科・授業改革双書7
表現力・思考力も身に付く伝統的な言語文化の授業づくり

国語科・授業改革双書7表現力・思考力も身に付く伝統的な言語文化の授業づくり

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伝統は古くない!伝統的な言語文化で力を育てる実践を紹介

伝統的な文化の授業の基本、取り組みを明らかにし、学年別の学習活動の実際を提案。伝統とは古いことではない。古くに生まれ今に生き続ける生命力そのものだ。伝統に向き合うことは自分自身の中に流れる「いのち」と向き合うことだと主張する。


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ISBN:
978-4-18-332510-5
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 176頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに /難波 博孝
T 伝統的な言語文化の授業の理論
[1] 伝統的な言語文化の授業づくりのために
(1) 伝統的な言語文化と小学校/中学校
(2) 国語科授業づくりの基本
(3) 伝統的な言語文化の授業づくりの基本
[2] 各学年の伝統的な言語文化の授業づくり
(1) 特別支援・小学校1・2年生
(2) 小学校3・4年生
(3) 小学校5・6年生
(4) 伝統的な言語文化の授業の学年段階(原小の場合)
[3] 伝統的な言語文化の授業について考えるべきこと
(1) 伝統的な言語文化の授業の利点
(2) 伝統的な言語文化の授業の課題
U 伝統的な言語文化の授業の実際
[1] 本校の概要
(1) 本校の概要
(2) これまでの研究
[2] 研究の内容
(1) 研究の概要
(2) 伝統文化教育
@ ねらい
A 指導内容
B 学年重点目標
(3) 伝統的な言語文化を学ぶ意義
@ 学ぶ意義
A 国語から捉えた学ぶ意義
(4) 原小学校の「伝統的な言語文化に関する教育」への取り組み
@ 研究主題
A 研究仮説
B つけたい3つの力
(5) 研究の内容
A 伝統的な言語文化カリキュラム
B 単元開発
C 和楽タイム
@和楽タイムの概要/ A活動計画/ B学習活動とノートの活用/ C学習活動の実際/ D古典検定
(6) ノートの活用
[3] めざせ!ことばあそび名人(第1学年)
〜Tかぞえうたのまき Uあいうえおはいくのまき Vいろはかるたのまき〜
T かぞえうたのまき
(1) 授業の概要
(2) 学習活動の実際
(3) 表現と評価
U あいうえおはいくのまき
(1) 授業の概要
(2) 学習活動の実際
(3) 表現と評価
V いろはかるたのまき
(1) 授業の概要
(2) 学習活動の実際
(3) 表現と評価
[4] 昔話のおもしろさをあじわおう(第2学年)
〜◯◯太郎編〜
(1) 授業の概要
(2) 学習活動の実際
(3) 表現と評価
[5] おあとがよろしいようで(第3学年)
〜落語の世界へようこそ〜
(1) 授業の概要
(2) 学習活動の実際
(3) 表現と評価
[6] 昔話を楽しもう(第4学年)
〜吉四六話 徒然草「猫また」〜
(1) 授業の概要
(2) 学習活動の実際
(3) 表現と評価
[7] 連歌を楽しもう(第5学年)
〜平成連歌の会〜
(1) 授業の概要
(2) 学習活動の実際
(3) 伝統的な言語文化に親しむ工夫
[8] わたしも平安ベストセラー作家(第6学年)
〜枕草子〜
(1) 授業の概要
(2) 学習活動の実際
(3) 表現と評価
(4) 単元の構成についての考察
(5) その他の取り組み
[9] ひまわり座 ザ・紙芝居(ひまわり学級)
〜ねずみのすもう〜
(1) 授業の概要
(2) 学習活動の実際
(3) 表現と評価
おわりに /宮丸 伸恵

はじめに

 原小学校の挑戦には,前史があります。


 この学校は,私と一緒に文学教材の読書会を続けてきました。ある学年の教材を,私と全員の先生とで読み合う。どこが盛り上がるのか,どこで主人公の気持ちが変わったのか,この描写の意味は何なのか……。


 夏の暑い日校長室で,地域の名産,東広島市福富町カドーレのジェラートを食べながら,みんなで,ああでもないこうでもない,と語り合ったこともありました。


 どんな授業をしようか,どんな目標をたてようか,そういうことを考える前に,私たちは,教材としてではなく,作品として,一つの言語文化として,自分自身がその文章に出会わなくてはいけません。そのことを,この学校の研修を通して私は思い出すことができました。


 伝統とは,古いことではありません。古くに生まれ今に生き続ける,生命力そのものです。伝統に向き合うことは,自分自身の中に流れる「いのち」に向き合うことです。そのための準備を,原小学校は続けてきたのです。


 本書でその一端にぜひ触れてください。そして,みなさんもぜひ,みなさん自身の伝統に向き合ってみましょう。


   広島大学大学院教授 /難波 博孝

著者紹介

難波 博孝(なんば ひろたか)著書を検索»

広島大学大学院教育学研究科 教授 博士(教育学)

1958年 兵庫県姫路市生まれ

 1981年に京都大学大学院言語学専攻修士課程を修了。その後私立報徳学園中学校・高等学校に奉職。中一から高三までの授業担当や担任を経験する。国語教育をちゃんと勉強するために退職し,神戸大学大学院教育学研究科修士課程国語教育専攻に入学,浜本純逸先生のもとで勉強する。修了後,予備校教師を経て,愛知県立大学文学部児童教育学科に就職,幼・小の教員養成にたずさわる。2000年4月から広島大学に異動する。

 現在,現場の教師と学習者,および研究者の本音を交流し合う,臨床国語教育の研究を画策中。さらにそこからの発展で,今の国語科の枠組みと内容を変革するための,国語科解体/再構築の試みも実行中。

東広島市立原小学校著書を検索»

 本校は,平成18〜19年度の2年間,文学的文章の読みにおいて「書く」活動を取り入れ,豊かな読みの力をつけることに焦点をあてた研究に取り組んできた。「読む」ために「書く」手段として,ノート指導に重点をおき,ことばや文に着目して読む力を高めることができた。平成20〜21年度の2年間は国立政策教育研究所「我が国の伝統文化を尊重する教育に関する実践モデル事業」研究指定校として,これまでの研究を基盤に伝統的な言語文化にふれることにより「読む力」や「表現する力」をつけ,語彙力・情緒力・論理的思考力を伸ばす指導のあり方について研究を進めている。

 伝統的な言語文化カリキュラムを作成し,国語科における伝統的な言語文化を取り入れた単元開発を行っている

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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