授業力の開発6
こんな板書が子どもの思考を発展させる 算数・理科・他編

授業力の開発6こんな板書が子どもの思考を発展させる 算数・理科・他編

投票受付中

子どもの思考を深化させる板書例の競演!

本書には大小55本の論文が掲載されている。編者の有田和正氏も一読して驚くばかりであったと感想を述べている。つまりアイディア満載なのである。板書で大切なことは一時間でちょうど黒板いっぱいになるくらい書き、途中を消さないことだと有田氏は強調している。


復刊時予価: 2,442円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: 未販売

電子化リクエスト受付中

電子書籍化リクエスト

ボタンを押すと電子化リクエストが送信できます。リクエストは弊社での電子化検討及び著者交渉の際に活用させていただきます。

ISBN:
978-4-18-236422-8
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 144頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

もくじの詳細表示

序文(解説)
T 全教科
全学年
ユーモア日付けベスト10
全学年
板書で書き慣れさせる
全学年
蛍光カラーチョークでどの子どもにも易しい板書を
全学年
学習課題や主発問を板書する
全学年
強調するためのミニ小道具を使う
全学年
討論をするときは左右対称に
全学年
板書はノートのフォーマット
全学年
サブシートで黒板すっきり!
全学年
ホワイトボードで授業を盛り上げる
全学年
次の時間にも使える板書〜模造紙を使おう〜
全学年
4月,板書そっくり視写
全学年
電子黒板を利用した板書法
全学年
1人1人に「短冊黒板」を持たせ板書
全学年
ポストイット法利用〜板書
全学年
支援を配慮した黒板@〜カードで指示をする〜
全学年
支援を配慮した黒板A〜挿絵を映す〜
全学年
チョークの使い方を指導する
中・高学年
移動黒板を活用しよう
全学年
板書を美しくする黒板の作成
U 算数
全学年
黒板を子どもたちの意見で埋め尽くす! オープンエンドアプローチを使った算数授業
全学年
算数ミスを減らすミスバチ付き板書
5年「割合とグラフ」
解き方をシンプルな形式で与えよ
4年「きまりをみつけよう」
板書をヒントに思考活性化
4年
コツマークで要点整理
4年
役立つ板書グッズ〜教師用ミニ定規
4年「大きな数」
大きな数を万ション・億ションで教える
低学年
低学年の算数では板書は1枚の絵
1年「にているかたち」
ノート指導を容易にする板書の工夫
1年
黒板にマス目を
1年「答えが10以下の足し算」
ぜんぶでいくつ
V 理科
全学年
重用語句をこう押さえる@〜「詩」の暗記の要領で
全学年
重用語句をこう押さえるA〜黒板を問題集に!
全学年
「一斉板書」で逆転現象を生む
全学年
モノを貼り立体的な板書に
全学年
立体型板書で資料提示を工夫する
全学年
拡大コピーを使った理科指導の板書
3年「太陽の動き」
太陽の動きがばっちりわかる板書術
3年「植物のからだをしらべよう」
「消して,残す」板書でスケッチの仕方を教える
3年
学習内容の要点を全体として組織する板書づくり
W 総合
高学年 英語活動
フラッシュカードを有効に使った板書
3年 食育
牛乳をしっかりと飲もう
X 図画工作
3年
パレットの使い方における板書の工夫
Y 生活
1年「あさがおをそだてよう」
活動の手順を入れた板書の工夫
1年
気づきを導くための板書方法
Z 道徳
中学校
「ハートメーター」で気持ちを整理
高学年
子どもが最後にあっと驚く板書
3年
発言の要点を絞る板書
1年「きれいなことばをつかおうね」
真ん中から書き始める板書
[ 特別活動
中学校
学級の合い言葉を決めよう
全学年
列対抗の板書リレー
全学年 連絡黒板
明日の授業の思考を深める連絡黒板3つのポイント
6年
出会いの4日間,黒板メッセージで子どもを動かす
5年 係活動
全体表示と色分けで係活動を振り返る
中・高学年 係活動
係に黒板を開放しよう!
中・高学年
話し合いをスムーズにする「小黒板」
あとがき

序文(解説)

 本書には,大小55本の論文が掲載されている。その多様さに驚かれるはずである。わたしも一読して,驚くことばかりであった。アイディア満載である。「板書に,こんなにアイディアがあるのか」と,驚いたのである。

 全教科19,算数11,理科9,総合2 図工1,生活2,道徳4,特別活動7で,合計55本である。

 古川光弘氏は,この原稿を集めるとき,100本以上になるとは思わず,1冊にまとめる予定であったようだ。それが,あまりにも多いので2冊にしようということになった。まとめるのが大変だったことだろう。

 とにかく,全教科にかかわることが,なかなかユニークである。日付の書き方の工夫1つで,子どもを集中させ,引きつけることは証明ズミである。工夫は限りなくできる。子どもにも工夫させるとより面白くなる。1時間ごと,あるいは,1日ごとに交代で毎時間,日付を書かせるのも1つの方法である。

 6年生ともなると,驚くような工夫をし,みんなを「あっ!」といわせる。いわせようと工夫してくる。順番を決めておくといい。「日付なんて」といわないで,実践してみると効果のほどがわかる。

 「蛍光カラーチョーク」を使う例も出ている。これは実に美しい文字や絵になり,子どもはとても喜ぶ。いつも使わないで,時々使うと効果的である。

 「ミニ小道具」の例として,「」などを紙に書き,磁石をつけておいて,必要なときに使うと板書に変化ができ,動きも出てきて面白い。蛍光カラーチョークなども,「ミニ小道具」といえよう。「ふき出し」なども書いておいて,必要なとき使うのもよい。

 とにかく,全教科にかかわる板書の工夫例は圧巻である。

 算数は,とかく書きすぎる傾向がある。計算が黒板いっぱいに書かれていて,ノートする気にもならないものがある。不要なものは消して,もっとすっきりした板書にしてほしい。その例が,本書に出ている。

 板書で大切なことは,1時間でちょうど黒板いっぱいになるくらい書き,途中で消さないことである。「黒板がいっぱいになったら終わりだな」とわかるようにすることだ。時計がわりにもなるようにすることだ。

 わたしは,大学の授業でも,この方法をとっており,最後に,復習しながら消していき,全部消えたとき終わりになるように時間配分している。学生が教師になったとき,こうしてほしいということを行っているのである。

 本書では,今述べたようなことが随所に書かれているので,とても参考になると思う。

 理科の板書は,実験の図が必要なことがある。このために「ミニ道具」として,実験の絵を描いたものをストックしておくとよい。ノートに実験道具や方法を,きれいにきっちり書かせることも大切だ。このためには,多く書いてはダメ。書く意欲をなくす。強弱をつけることだ。実物の写真や子どもの描いた絵などが,展示された板書例が出ているが,とてもいい。

 何しろ,総合,図工,生活,道徳から特別活動の板書のしかたが述べられているのは,ユニークである。これらの教科で,まともに板書しているのをみたことがない。いかにもおざなりである。だからこそ,本書のこの部分がとても役立つと思う。「こんな板書をしてほしい」と思うものが出ているので,参考になることはまちがいない。

 bT,bUに投稿してくださった方々に敬意を表し,お礼を申し上げたい。多様なものをうまくまとめた古川氏にもお礼を申し上げたい。

 もちろん本書も,明治図書の江部編集長のはからいで,2冊同時に発刊できるようになり,心よりお礼を申し上げたい。ありがとうございました。


  2007年11月   /有田 和正

著者紹介

古川 光弘(ふるかわ みつひろ)著書を検索»

昭和37年6月兵庫県生まれ

神戸大学教育学部初等教育学科卒業

兵庫県佐用郡南光町三河小学校(昭和61〜平成4)及び,兵庫県佐用郡南光町徳久小学校(平成5〜平成11)を経て,現在,佐用郡三日月町三日月小学校教諭(平成12〜)

『子どもの心をどうつかむか』を生涯のテーマとし,日々の実践にあたる。

有田和正主宰「教材・授業開発研究所」MLを主宰する。

サークルやまびこ所属

有田 和正(ありた かずまさ)著書を検索»

1935年 福岡県生まれ

玉川大学文学部教育学科卒業

福岡県の公立校,福岡教育大学附属小倉小学校,筑波大学附属小学校を経て愛知教育大学教授

1999年3月 愛知教育大学定年退官

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ