授業技量を高める1
博物館活用で理科授業を改革する

授業技量を高める1博物館活用で理科授業を改革する

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学習施設として博物館を最大限活用するための実践例

本書は古くからある博物館のイメージからの脱却をねらい身近な話題へ転換して授業の手法に取り込む方法を紹介している。博物館を有効に利用し授業に生かし子どもたちの興味・関心を高めようと多くの事例で紹介し、博物館の展示技術の活用を呼びかける。


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ISBN:
978-4-18-228817-3
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 216頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 なぜ,博物館なのか?
1 博物館に対するイメージと本書の役割
2 本書が問題提起する4つの改革
(1) 展示物の写真を撮って,展示物の教材化を目指そう→授業改革
(2) 博物館を見学させるための簡単なワークシートを作ろう→見学改革
(3) 博物館展示の技術を教室展示や理科室展示に生かそう→展示改革
(4) 博物館学芸員から指導を受けよう→研修改革
第2章 博物館の展示物を使って授業を盛り上げる
1 博物館展示物の写真を使った授業
(1) 3年生「昆虫」の単元――「擬態」(他学年利用可)
(2) 3年生「昆虫」の単元――虫が木を食べたあと1(他学年応用可)
(3) 3年生「昆虫」の単元――虫が木を食べたあと2(他学年応用可)
(4) 3年生「昆虫」の単元――羽の不思議に迫ろう(他学年応用可)
(5) 6年生「大地のつくり」の単元――1つの岩石が証明するもの
(6) 6年生「火山」の学習――博物館見学ガイドブックを自分で作る
(7) 6年生「ヒトや動物の体」の単元――動物の歯に注目させる
(8) 科学の論争に参加する(全学年応用可)
(9) 海の生き物は,かくれんぼが上手(新江ノ島水族館)(全学年応用可)
2 写真を使った授業と実物を使った授業
3 実物の標本を使って授業をする
第3章 身近な博物館のワークシートを作ろう
1 教師が作る博物館ワークシートとは
2 作成の技法
3 生命の星・地球博物館見学シート
4 気楽に気軽にワークシートを活用しよう
(1) 事前指導がなくても力を発揮するワークシート
(2) 作成の技法
5 2年生でも立派に観察できる(新江ノ島水族館ワークシート)
(1) 実りある見学にするために
(2) ワークシートの特徴
(3) ワークシートの効果
6 短時間で楽しい見学を!(箱根ビジターセンターワークシート)
(1) 自由時間でも見学したくなるワークシート
7 1回の取材でワークシートを作る(上高地ビジターセンターワークシート)
(1) 下見1回だけでワークシートが作れるか
(2) どのような準備をするか
(3) 見学をしながらワークシート作り
8 博物館見学を推奨するうえでの留意点
第4章 博物館の展示技術を教室展示,作品展示に生かす(理科室を博物館に)
1 理科室に入ると小鳥の声が聞こえる
2 ペーパークラフトの小鳥たち
(1) 愛鳥週間に合わせて
(2) ツバメがやってくる頃には
3 プランターヤゴ
4 昆虫ランド
5 特別展を開催する
6 立体的に展示する
(1) アクアリウム
(2) モビールを作る
(3) 鳥かごを作る
(4) 乗り物を展示する
7 砂の博物館
8 季節の花で彩りを
(1) サクラ
(2) バ ラ
(3) テッセン
(4) アジサイ
(5) ハイビスカス
(6) ヒマワリ
(7) スイレン
(8) コスモス
(9) ポインセチア
(10) ツバキ
(11) 干支にちなんで
(12) 行事に合わせて
9 授業の単元に関する展示
(1) 4年生「電気で動くおもちゃ」
(2) 5年生「天気と気温の変化」
(3) 5年生「植物の発芽と成長」
(4) 5年生「生命のたんじょう」
(5) 5年生「もののとけかた」
(6) 5年生「おもりのはたらき」
(7) 6年生「動物のからだのはたらき」
(8) 6年生「大地のつくりと変化」
(9) 6年生「水溶液の性質とはたらき」
(10) 6年生「電流のはたらき」
10 ペーパークラフト作成・展示年間計画案
第5章 博物館の指導をもとに授業,教材改革
1 高価な専門機器から脱却――簡単,熱中,そして,感激の岩石プレパラート
(1) 顕微鏡で岩石を見たときの美しさを楽しませよう
(2) やさしく子どもにもできる方法
(3) 手 順
(4) この授業の効果と教材としての価値
(5) 検討課題
2 高価な標本からの脱却――手作り標本へ
(1) 岩石の採取
(2) フォーマットの配布と作成
(3) 観察させる
(4) 完成へ
3 学校の地層を保存し,標本化する,授業する
(1) この作業のきっかけ
(2) 作業手順
(3) 授業での活用
(4) この標本を子どもたちのモノにするために
第6章 博物館と教師,学校,どう関わっていくか
1 教師側のスタンスをどこに
2 神奈川県立博物館との出合い
3 私自身の博物館見学法
4 旅行に行ったらご当地博物館見学
5 展示の仕方も学べる
6 博物館主催の観察会や講座に参加する
7 標本の同定を依頼する
8 本物を見分けてもらう
9 手紙を出して質問する
10 化石を学校敷地から取り出そう
あとがき

まえがき

 私たちは,教師,子ども,そして保護者たちが持っている博物館に対するイメージを変えたい。本書の願いであると同時に,これは博物館側の願いでもある。


 現在の博物館は,かなり工夫がなされて,楽しく学べる場が多くなってきた。

 それでも,多くの人は,博物館は「退屈で難しい場所」というイメージを持っている。確かにまだまだそういう博物館はあるし,かつてはそういった印象は強かった。


 もし,博物館で学芸員に質問をする,展示物を見てディスカッションする,展示物を使って教室で授業をする,見学に際して事前の授業をするとなると,敷居が高く,それは無理な話になるように感じる人もいるだろう。


 本書では,古くからある博物館イメージからの脱却をねらいつつ,こうした敷居が高いとされる話を,身近な話題へ転換して,授業の手法,技術,展開として取り込む方法を紹介する。

 授業の中での博物館展示物の使い方,博物館展示の技術を理科室に取り込む方法,博物館へ行ってみたくなる授業展開,博物館を見学する際のワークシートの作り方など,その具体例を紹介する。


 私たちは,神奈川県の私立小学校で理科研究に携わるグループであり,おのずと地元,神奈川県立生命の星・地球博物館との関わりが多い。また,本書に登場するワークシートの例も神奈川県の施設が多くなる。

 しかし,どの県のどの博物館においても役立つ普遍性の手法,技術を提案した。

 特に,第3章で紹介するワークシート「作成の技法」は,ワークシート作りを支援する技術を集めたものである。どの県のどの博物館見学のワーク作りにもお役に立つはずである。こうしたワークの利用により,博物館が身近な存在となっていくに違いない。

 博物館を有効に利用し,授業に生かし,子どもたちの興味を高め,力をつけさせるものとしたい。


   /岡田 篤

著者紹介

理科教材開発プロジェクト著書を検索»

代表 岡田 篤(精華小学校教諭)

   水谷 恒雄(清泉小学校教諭)

   澤野 誠(湘南白百合学園小学校)

神奈川県私立小学校協会の理科担当教員の研修運営を担当する。

授業および教材開発,フィールドワークなど広範囲にわたって研修を企画。

岡田 篤(おかだ あつし)著書を検索»

現在,神奈川県私立小学校協会理科部長

新しい理科授業のスタイルを提案,発信し続ける。

澤野 誠(さわの まこと)著書を検索»

日本私立小学校連合会理科部会全国委員長,神奈川県私立小学校協会理科部長などを歴任し,私立小学校全体の理科教育を牽引する。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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