論理的思考力を育てる算数×国語の授業
問いづくり・思考づくり・価値づくり

論理的思考力を育てる算数×国語の授業問いづくり・思考づくり・価値づくり

好評2刷

算数で国語力がつく? 本当に論理的思考力がつくのだ!

あなたの授業で論理的思考が育っているか?と聞かれて自信満々の人は少ないかも。その理由は、国語と算数をベツモノ視しているから。算数授業の中に国語場面を挿入していけば、一挙両得。その方式をどうつくっていくか本書の実践レポートには手だてと心得がテンコ盛り。


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ISBN:
978-4-18-032111-7
ジャンル:
授業全般
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 132頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2024年4月17日

Contents

もくじの詳細表示

まえがき
序章 まず子どもと対話できる教師になろう。 そして,その対話の中で,子どもの論理に真摯に向き合うことで授業力は成長する。
1 1つの授業における子どもの姿から学ぶ
2 きまり発見は楽しい,でも演繹的に説明することは苦手
3 子どもの論理的思考力育成に向き合う市場小の取り組み
4 まずは子どもと共に悩もう はいまわる授業を経験した数だけ教師は成長する
第1章 論理的思考力がぐんぐん育つ授業のヒミツ
1 みんなで育てる論理的思考力
2 子どもたちの心を揺さぶろう
3 論理的思考力を育てる授業
4 算数と国語で育てる論理的思考力
5 論理的思考力を育てる授業づくりを場面で考える
コラム 忘れられない言葉
第2章 論理的思考力を鍛える授業の3つの場面づくり
1 算数科と国語科の授業を3つの場面でとらえる
2「問いづくりの場面」について
3 「思考づくりの場面」について
4 「価値づくりの場面」について
5 子どもの授業観にみる「問いづくり」「思考づくり」「価値づくり」
コラム 子どもが主体となって活動できる授業をめざして
第3章 論理的思考力を培う日常実践のアイデア
算数
@「2+3=5」のおはなしがいっぱい!(関連付け) 〔1年 たしざん〕
A10のまとまりって べんりだね!(一般化) 〔1年 たしざん〕
Bたくさんの数を数えるには?(類推) 〔2年 1000までの数〕
C円はもうかくれてないのかな?(仮定・推理) 〔3年 円と球〕
D辺に着目して分類しよう(比較・分類) 〔3年 三角形と角〕
ECDケースをつくろう(類推・演繹) 〔3年 円と球〕
F小数÷整数 0.1のいくつ分?(図式化) 〔4年 小数×整数〕
G□÷3で先生と勝負!(仮定・推理) 〔4年 一けたでわるわり算〕
Hどんなときも数えられる?(一般化) 〔5年 式と計算〕
I正□角形は何対称?(仮定・帰納・演繹) 〔6年 線対称と点対称〕
J道路の木は全部で何本?(一般化) 〔6年 文字と式〕
国語
Kくらべてよむと,すっきりわかる!(比較) 〔1年 くちばし〕
Lくらべて分けて,分けてくらべて(比較・分類) 〔3年 ありの行列〕
M□にぴったりの言葉は?(仮定・推理) 〔5年 今も昔も「枕草子」〕
N兄さんのかにが見たものとは(比較) 〔6年 やまなし〕
コラム 市場小学校,白熱教室!
第4章 論理的に思考する国語の力も育つ「算数作文」
1 算数作文?
2 計画的に算数作文に取り組む
3 算数作文の取り組み
終章 論理的思考と子ども
あとがき

まえがき

サードベースマンはサードゴロを捕るのが仕事です!

 過日,元プロ野球選手,広島カープの衣笠祥雄さんの講演を聴く機会がありました。衣笠選手は現役時代三塁手でした。つまり,サードゴロをさばくのが専門だったのです。当たり前です。三塁手はサードゴロを処理すればいいのです。たまに,ショートゴロまで捕っていたどこかのチームの終身名誉監督もいましたが…。

 ところが,学校はどうでしょう。サードゴロを捕ることに専念できているでしょうか。年々守備範囲が広げられ,ショートゴロはおろか,セカンドゴロまで責任を負わされようとしてはいないでしょうか。学習指導要領が新しくなり,学校の守備範囲が広がったかに思える今こそ,学校は今一度原点にかえるべきだと考えます。学校の原点,それは「授業」です。学校は,1時間1時間の授業を通して,子どもに将来生きて働く確かな学力を身に付けさせる機関です。私どもは,そのことを合い言葉に授業づくりに取り組んできました。


国語と算数は地下でつながっていた!

 本校では,「問いづくり」「思考づくり」「価値づくり」を重視した授業研究を,算数科を中心に進めてきました。2年前からは,それを国語科にも広げました。「国語科は言葉の力をはぐくむ教科」「算数科は数理を学ぶ教科」。一見水と油に思える2つの教科。当初は「どこに共通点なんてあるのか?」と戸惑いを感じました。しかし,それは表面を見ているだけだったのです。研究を進め,教科の本質を掘り下げていく中で,その地下水脈に両者をつなぐキーワードが見えてきました。それが「論理的思考力(考える力)」だったのです。ものごとを筋道立てて考え処理していく力,これが国語科と算数科に効果的な相互浸透をもたらす可能性をもっていることに気づきました。

 本書は,その授業づくりの過程をまとめたものです。これを契機に,さらなる授業改善に努め,教師の専門性を高めていきたいと考えております。

 これまで,ご指導をいただきました正木孝昌先生,田中博史先生をはじめ,多くの指導者の皆様と,明治図書編集部の皆様に心から感謝と御礼を申し上げます。


  平成23年10月   福岡県福智町立市場小学校校長 /原田 宏志

著者紹介

田中 博史(たなか ひろし)著書を検索»

1958年山口県生まれ。筑波大学附属小学校教諭。基幹学力研究会算数側代表。著書に『「板書見ながら」算数作文』(明治図書)『田中博史の算数授業のつくり方』(東洋館出版社)他。

福岡県福智町立市場小学校(ふくおかけんふくちちょうりついちばしょうがっこう)著書を検索»

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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