- 序 年長組のわらべうた遊び
- T 年長組の材料
- 1.イチニノ
- 2/Aなべ,なべ
- 2/Bおおなみ
- 3.ほうずきばあさん
- 4/Aコウモリ,コイ
- 4/Bいちわのからすが
- デキモン,カチカチ
- ハナチャン,リンゴヲタベタイノ
- 5/Aほしや,ほしや
- じゃんけんぽっくりげた
- オットコ トンノ
- タヌキサン
- 5/Bたまりや
- ちゅう,ちゅう
- 6/Aぜんじゃら
- 6/Bせんべ
- オオヤブコヤブ
- 7.びっきどの
- 8.うみだよ
- ほ,ほ,ほたる
- ギッコン,バッコン
- オフネガギッチラコ
- ウサギ,ウサギ
- ユッサ,ユッサ
- 9.いなかのおじさん
- 10/Aりんしょ
- 10/Bせんべ
- このせんべやけた
- 11.ぼうさん
- 12/Aここのごもんは
- 12/Bひやふやの
- 13/Aツル,ツル
- 13/Bやまの,やまの
- 14.にわとりいっぱ
- イッチク,タッチクタエモンサン
- いもむし
- 15/Aいっちく,たっちく,じゅうにが
- 15/Bろんろばちゃろ
- 16/Aおん正,々,々
- 16/Bおしょうがつええもんだ
- 17.ふるさともとめて
- 18.はやしのなかから
- 19.ばか,かば
- U 行事・季節・子どもの生活のうた
- 日本のうた
- 1.こいのたきのぼり
- 2.たなぼたの
- 3.おつきさん,おつきさん
- 4.ぎんのそりはしる
- 5.よいとしがおまえさんに
- 6.きみず,あかみず
- 7.からす,からす
- 8.ひとやまこえて
- コダーイのうた
- 9.はるだよ,はるだよ
- 10.うたおう,みんなでね
- 11.はしるこうま
- 12.つばめのこたちが
- 13.ジー,ジー,むしたち
- 14.かとんぼがとんで
- 15.わたしはちりとり
- 16.まめまきすんだ
- 17.このせかい,ひろいかせまい
- 18.こどもは,よろこぶ
- 19.みごとなき
- 20.ちょうちょのように
- 21.ねんねんよ,ねんねんよ
- 22.ゆきふる,かぜふく
- 23.ゆきふる しろい
- 24.あられやこんこん
- 25.おしょうがつはよいもんじゃ
- 26.はるかぜふけば
- V 遊びの選び方
- W 手遊び(ことばのリズムと手先の結合)
- カクカクカクレンボ
- オクヤマニ
- ドウチュウカゴヤ
- コリャダレガ
- キッコノコビキサン
- ジゴク,ゴクラク
- たけんこがはえた
- ブタンコハ
- コメツキ,アワツキ
- ナカノ,ナカノ
- イチガサシタ
- ハナチャン
- シッタラシッタラ
- 三段ノ重箱ニ
- T ことばの学校
- ごろあわせ・舌もじり
- 同音異語の絵かるた作り
- 声の低い子たちを助けるために
- つみかさねことば
- U 問答遊びと問答型の作品
- はい,おばさん!
- ママジョルサ
- 西のお山に
- ぽつ,ぽつ,ぽつ
- とんび
- ぐるぐる話
- 10人の小さなくろんぼ
- V 詩
- あいさつの詩・ことば
- お母さんのなぞなぞ
- 赤子が眠るために
- ダイヤモンドのことば
- お父さんがいっしょにきてくれるとき
- 三羽の小鳥が
- おじいちゃんへのお祝い
- 買っとくれ,子どもたち
- 六つになった
- はじめて小鳥がとんだとき
- 自然・季節の詩
- ブランコ
- よびかけたくなったときのうた
- どこまで とどく
- 月の住人
- しもがのび,夢が行く
- 正月つあん
- 冬だ
- いってごらん,風にはどんな香りがあるか?
- ちいちゃな風はどうしたの?
- 蜂鳥
- その他の詩
- なぜとどうして
- きかん車
- 小さい小さい
- おやすみ,あかちゃん
- W マリオネット人形
- 一二三四,十五夜の晩に
- いばりんぼうのとなえもんく
- どこへ行くのこの細道
- かごしまのことばあそび
- マリオネットの作り方
- 詩の福引
- 詩のすごろく
- X 子どもの表現を助ける遊び
- おまじない遊び
- ジェスチュア
- みたてあそび
- 布を使って
- “わたしはこう思いました”
- なぞなぞごっこ
- お話づくり
- Y 七夕のお話と星の遊び
- 牛飼いと織姫
- 星のあそび
- カメのたてごと
- Z 演じる
- 動物たちの会話
- で ん わ
- 王様の朝ごはん
- お日さまが眠りたがらない時
- 44羽のべにすずめ
- 新年のおはなし
- 足のはえたにんじん
- 三匹のうさぎ
- 100万人
- [ 絵あそび
- ジョン王さまのクリスマス
- 足をとりかえたトナカイとキツネ
- \ 簡単な人形劇(大人がしてあげるために)テメリ・マルタ作
- 1 ペーテルとねずみ
- 2 青虫にはなぜくつがないの
- 3 おやふしぎ,ぞう坊やの食欲が湧いてきた(やさいの人形)
- 4 ベティちゃんの靴なおし
- 5 テーブルはどうやって遠足に行ったか
序=年長組のわらべうた遊び
一般に,わらべうたは乳児や小さい子たちにはよいが,大きい子たちにはふさわしくない,または,楽しめないだろう,と思われていることは残念なことですし,誤った先入観によるものです。
わらべうた遊びは,“専門的”な知識があればすぐに分かることですが,その集団性といい,ルール性といい,発達した運動機能的水準といい,元来は,つまり,本当に子どもたちが自分たちだけで作り出し,伝承してきたという意味で,小学生,それも中・高学年の遊びです。(もちろん,もっと大きい子たちのわらべうた遊びもあります。)
ですから,幼児とするわらべうたは,年少・年中では,大人の苦労が多く,ほんとうに子どもたちにまかせてすることは,なかなかできないものです。
それにたいして,年長児たちは,本当によくわらべうたを遊びます。ことに男の子たちが楽しみます。(ですから,今,小学校でわらべうたがほんの少ししかとり入れられていないことは,何よりも残念なことです。)
大人さえしっかりしていれば(!),どんな年長組も,(下からのつみ重ねがなくても)年長の材料を充分にこなすことができます。(下からつみ重ねてくることの成果は,遊び方においてよりは,主として声の柔らかさ,そろったうたい方,うたの清潔さにあらわれます。)
年長児の楽しさは,また,うたをどんどんおぼえることにあります。たくさんのうたを子どもたちに教えましょう。家庭にもうたを紹介し,家でお父さん,お母さんとも一緒にうたうことを子どもたちに働きかけましょう。小学校に入る前の,家庭での“うたをうたえる”ふんい気,“親子で一緒にうたった”思い出は,学校に入ってからの子どもたちの情緒生活に大きな影響を与えます。この巻の編集にあたり,藤田恵一氏のまとめられた資料の中から啓発された点が多くあります。ここに記して感謝の意を表します。
1987年4月 /羽仁 協子
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- 明治図書