陸上運動指導のすべて―てんこ盛り事典

陸上運動指導のすべて―てんこ盛り事典

好評7刷

左右どちらが“利き足か”を見つけるから始まるのだ!

利き足を後ろにして強いキックをすれば素早いスタートが切れ、踏み切りが強くなる。ここまで出来ても遠く・高く跳べない子がいる。そんな時、「踏み切り前一歩を広くしなさい」指示で、子どもの動きは変わっていく。利き足・踏み切りのポイント、場に応じた指導を紹介。


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ISBN:
978-4-18-783715-4
ジャンル:
保健・体育
刊行:
7刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 116頁
状態:
品切れ中
出荷:
未定

目次

もくじの詳細表示

まえがき
指導事典の使い方
T 短距離走・押さえておくべき指導
■低学年/かけっこ指導
@正しく「立つ」「歩く」が走りを速くする /持木 信治
A1年生も熱中「ねことねずみ」 /斉藤 奈美子
B初めての徒競争での指示はこれだ! /溝端 達也
■中学年/かけっこ指導
C8秒間走で走る醍醐味を味わう /伊藤 道海
D楽しく走って体力アップ /前島 康志
Eラダーを活用して敏捷性を高める /中村 厚志
■高学年/短距離走の指導
F教師の明確な判断と評価で子どもが変わる /青木 英明
Gストライドを磨け! /森 康行
H3本柱(趣意説明・システム・成功体験)を意識する /根津 盛吾
I熱中する課題ゲームの条件は4つある /根津 盛吾
J短距離走はスタートから /谷岡 眞史
Kなぜその運動をするのか具体的な指示・説明が必要である /桑原 和彦
■走の基本・論文審査
L3つの意識で高まる「走る能力」 /小田 誠
M足の遅い子もタイムを縮めることができた短距離走の指導 /常田 幸宣
U リレー指導
■低学年/リレー指導
@次走者につま先の向きを意識させる /木色 泰樹
Aこの運動で基礎感覚を育てる /細川 晃
B楽しく知的な運動を仕組んで統率する /川口 達実
Cゲームで仲良く,マナーも学ぶ /伴 一孝
D「1年・宝運び競争タイムリミットは40秒」の指導 /根本 正雄
■中・高学年/リレー指導
E変化のある繰り返しで,男女が仲良くなるリレーゲーム /中川 隆芳
F熱中する授業とは? 実践「宝運びリレー」 /石橋 健一郎
G何度でも楽しめるリレー /竹森 正人
Hバトンパスはトップスピードで /波多 野匠
I全員がヒートアップするリレー /高本 英樹
Jリレーは場面を限定して,早くトップスピードにさせる /浜井 俊洋
V ハードル指導
■リズムよくハードルを越えるための指導
@走り抜く感覚を大切にしたハードル走の指導 /高本 英樹
Aリズムよく同じ足で踏み切る&ハードリング /伊藤 大介
B跳び越え方→歩数→スピード感の順に指導する /村田 正樹
C向山型ハードル走は,子どもが考えながら動く /細羽 正巳
■子どもの動きが変わる個別評定
D「振り上げる足」の指導は個別評定で行う /川谷 貴浩
Eハードルでの個別評定 /並木 孝樹
コラム:ゴムマットを活用したハードル走リレー /根本 正雄
■9秒間ハードル走
Fみんなが楽しめる9秒間ハードル走 /成重 幸一
G論より証拠 /谷岡 眞史
W 走り高跳び
■基礎感覚・基礎技能を身につけさせる運動
@またぎ跳びの段階指導 /本吉 伸行
A「視線」を意識して高く跳ぶ /岩田 史朗
B年間通して続けることで跳ぶ技能を高める /木田 庄継
■子どもの動きを変える個別評定
C振り上げ足の指導で個別評定する /並木 孝樹
■はさみ跳びを身につける
Dはさみ跳びでより高く跳ぶ /竹森 正人
Eスモールステップで助走のリズムを身につける /石田 博一
Fスモールステップで成功させる3歩助走ジャンプ /松田 信吾
G3歩助走と体のひねり /田村 弘之
Hロイター板でハイジャンプへの道 /竹内 時男
Iバーを跳び越すために何をマスターさせるか /上川 晃
X 走り幅跳び
■基礎感覚・基礎技能を身につけさせる運動
@たくさんの場をつくり,子どもに工夫をさせる /尾埼 文雄
A授業の中で自然と跳躍力アップ /高橋 聡
■踏み切る技能を身につける
B台上幅跳び /牛田 美和子
C基礎的な4つのパーツを向上させる /牟田 卓生
D「前へ」を「上へ」 /津戸 弘光
E走り幅跳びの特性を3段階でとらえる /古川 光弘
F走り幅跳びの指導のポイントは踏み切り足にあり /多田 圭孝
Gフープを使って踏み切り前の沈み込みを /田村 弘之
H基礎・基本を踏まえ,場を工夫する /原田 誉一
I走り幅跳びは,終末局面から指導する /浜井 俊洋
あとがき /木村 正章

まえがき

   TOSS体育授業研究会代表   /根本 正雄


 陸上運動の指導をどのようにしたらよいのかとよく聞かれる。体育授業ではなく、陸上競技会の指導である。

 しかし、指導の原理や原則は同じである。指導がよければ、体育授業でも陸上競技会でも同じである。

 本指導事典には、陸上運動の原理・原則に基づいた指導法が紹介されている。

 短距離・リレーをはじめハードル走などの陸上運動の種目が低学年、中学年、高学年別に詳しく紹介されている。

 先日テレビを見ていたら、運動会の徒競走のスタートの指導が行われていた。

 「スタンディングスタートをするのですが、どちらの足を前に出したらよいか」という内容であった。

 方法は簡単である。両足をそろえて立つ。次に体を前傾する。そのとき、前に出た足を前に出してスタートする。

 なぜなら、前に出た足がきき足なので前にして強いキックをすれば、素早くスタートができるからである。

 スタートでは、きき足を見つけることが指導のポイントになる。

 どちらの足からスタートするかはとても大事なのである。

 これはハードル走、走り幅跳び、走り高跳びでも同じである。きき足がわからないと踏み切りが強くできない。

 だから、陸上運動ではきき足の指導を外してはいけないのである。

 陸上運動はすべて片足で踏み切る。すべての種目が片足での運動である。

 短距離走は片方が必ず地面についている。ハードル走は片足で踏み切り、片足で着地する。

 走り幅跳び、走り高跳びも同様である。もし、両足で踏み切ったらどうだろうか。

 競技会では両足の踏み切りは禁止されている。もし、両足で行えば失格になる。

 陸上運動は、片足の踏み切りがポイントであることが理解されていれば、指導がとてもしやすい。

 走り幅跳びで遠くに跳べない子どもがいたとき、踏み切りをチェックする。

 遠くに跳べない子どもはつま先で踏み切っている。

 足の裏全体での力強い踏み切りになっていない。そのために、足の裏全体で踏み切る指導をしていく。

 また、踏み切りの一歩前が狭く、沈み込みができていない。

 高く跳躍するためには、一度沈み込みをしなければならない。「沈み込みをしなさい」と言う必要はない。言葉で言っても子どもには伝わらない。

 「踏み切り前一歩を広くしなさい」と指示すれば子どもの動きは変わっていく。

 一歩前を広くするだけで沈み込みができ、強いキックができるようになるのである。

 踏み切りをチェックすることがわかっていれば、指導方法も見えてくる。

 踏み切りの指導は他の種目でも同じように大切なポイントである。


 本指導事典をまとめるにあたりTOSS体育中央事務局の木村正章氏にご協力をいただき、感謝申し上げます。

著者紹介

根本 正雄(ねもと まさお)著書を検索»

1949年茨城県生まれ

千葉市立高浜第一小学校校長

TOSS体育授業研究会代表

月刊『楽しい体育の授業』(明治図書)編集長

誰でもできる楽しい体育の指導法を開発し,全国各地の体育研究会,セミナーに参加し普及にあたる。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • ワークシートが使いやすく、シリーズで集めています!
      2016/9/10ゆかみょん
    • 他の組み体操の本にはない、心構えや、子どもたちへの語りなどが入っているところがよい。もう少し、一つずつの技がイラスト入りで入っていたり、全体の組体の流れの構成案が、のっているともっと嬉しいと思った。
      2015/7/2230代・小学校教員
    • 本当にてんこ盛りの内容で、例えばハードルの跳ばせ方も、段階を追って具体的に書かれている。また、方法がたくさんあるので、子どもたち個々にあわせた指導ができるのが良い。体育の授業も、同じことを繰り返すのではなく、さまざまな内容ができるので、子どもたちも飽きずに1時間の授業ができる。
      2015/4/21かたつむり
    • もし,体育主任になったら,
      もし,高学年担任になったら,
      もし,陸上で研究授業をすることになったら・・・。

      そんなとき,手元に置いておきたい本です。
      「指導のすべて」というタイトルの通り,
      様々な指導法を,様々な角度から編集した1冊になっています。
      かなりおすすめです。
      2010/9/24おでんくん
読者アンケート回答でもれなく300円分のクーポンプレゼント!

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