授業で使える国語発展学習プリント3・4年

授業で使える国語発展学習プリント3・4年

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小学校国語科の発展学習はこれで決まり!

国語科の「発展学習」に役立つプリントをまとめた実践集。教室の実態に合わせて独自に作成し、学習効果をあげたプリントを、実際の授業例・指導資料・サンプル解答も含めた形で紹介。地道な実践を積み上げている現場の先生から発信された必携の1冊!本巻は3・4年用。


復刊時予価: 2,354円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-684202-7
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 132頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 確かな学力と発展学習
/吉永 幸司
U 3・4年の発展学習プリントを活用した指導事例
第1節 3年の発展学習プリントを活用した指導事例
1 話すこと・聞くこと 「虫のゆりかご /しぜんのふしぎ」(光村)
――伝え合おう しぜんのふしぎ・おもしろさを―― /三井 春江
2 「知っててもらおう、自分のこと」(東書)
――人の心をつかむ 自こしょうかい―― /真鍋 佳樹
3 「しょうかいしよう、「お気に入りの場所」(東書)
――しょうかいしよう、「お気に入りの場所」―― /今野 和賀子
4 書くこと 「言葉でスケッチ」(光村)
――言葉でスケッチ―― /今野 和賀子
5 「標識と言葉 /調べたことを発表しよう」(光村)
――標識調べをして「伝える」ことを考える学習―― /今野 和賀子
6 「中心になる場面を考えて」(教出)
――中心になる場面を考えて―― /三井 春江
7 読むこと 「三年とうげ」(光村)
――おもしろいことを見つけ、ふやす学習―― /吉永 幸司
8 「ちいちゃんのかげおくり」(光村)
――場面の様子を想ぞうしながら読もう―― /佐藤 俊幸
9 言語事項 「言語の広場 国語辞典たんけん」(光村)
―辞典は友だち―― /吉永 幸司
第2節 4年の発展学習プリントを活用した指導事例
1 話すこと・聞くこと 「十さいを祝おう」(光村)
――2分の1成人式をひらこう―― /今宮 信吾
2 「電話で約束」(光村)
――こんなとき、わたしは―― /米田 直紀
3 「くらしの中の和と洋」(東書)
――台本を作って話し合いの練習をする学習―― /野口 幸司
4 書くこと 「春のうた」(光村)
――春のうた アサガオ―― /大川 純一
5 「「環境を守るくふう」をしょうかいしよう」(東書)
――調べたことを整理して、まとまりを考えて書く―― /真鍋 佳樹
6 読むこと 「一つの花」(光村)
――「一輪の花」の象徴性―― /秋山 達也
7 「手と心で読む /手話との出会い」(光村)
――本当の伝え合いって何だろう!―― /今宮 信吾
8 「ごんぎつね」(光村)
――○○ごん ○○兵十―― /米田 直紀
9 「世界一美しいぼくの村」(東書)
――「世界一美しいぼくの村」読書カードを作ろう―― /野口 幸司
10 言語事項 「漢字辞典の使い方」(光村)
――漢字辞典の使い方―― /大川 純一
11 「いろいろな意味を持つ言葉」(光村)
――新聞は ことばで いっぱい― /米田 直紀
三 3年 発展学習プリント集
1 話すこと・聞くこと わたしの名前の由来(スピーチ原こう) /三井 春江
2 よりよい話し合いのために /今野 和賀子
3 本のしょうかい /佐藤 俊幸
4 話じょうずになろう『ゴミをへらすには……』 /真鍋 佳樹
5 相手を変えて話してみよう /真鍋 佳樹
6 話してる相手はだれ? /真鍋 佳樹
7 ユーモアあふれた話し方 /真鍋 佳樹
8 聞き手を動かす話し方 /真鍋 佳樹
9 会の進め方を相談してプログラムを作ろう /三井 春江
10 書いたものをもとに伝え合いの準備をしよう! /三井 春江
11 書くこと ことばを選んで書こう /今野 和賀子
12 だんらくとだんらくの続き方を考えよ /今野 和賀子
13 相手や目的をはっきりさせよう /今野 和賀子
14 作文虎の巻(会話文の使い方) /佐藤 俊幸
15 かんさつしたことを /三井 春江
16 読むこと 読書日記を書こう /今野 和賀子
17 読めばわかるよ!QアンドA /森 邦博
18 言語事項 ていねいな言い方・ふつうの言い方 /今野 和賀子
19 「ふわふわ」「ごろごろ」〜ようすを表す言葉〜 /岡嶋 大輔
20 「○○な(い)○○をさがして」 /中嶋 芳弘
21 漢字をさがして /中嶋 芳弘
22 くわしくする言葉(色や形、もよう、音を使って) /三井 春江
23 くわしくする言葉(ようすを表す言葉を使って) /三井 春江
四 4年 発展学習プリント集
1 話すこと・聞くこと 発表メモを作りましょう /森 邦博
2 意見をまとめよう(みんなで考えを出し合って) /米田 直樹
3 友達の発表を聞いての学習記録の書き方 /米田 直樹
4 書くこと ブックトークのためにキャッチコピーをかこう /今宮 信吾
5 一年の思い出をしょうかいしよう /野口 幸司
6 だれに何を伝えるのかな /真鍋 佳樹
7 書くときにどんな表現がいいのかな /真鍋 佳樹
8 だれに何をどのように伝えるのかな /真鍋 佳樹
9 何を選んで書こうかな /真鍋 佳樹
10 細かな表現も工夫しよう /真鍋 佳樹
11 研究発表原こうを作ろう /米田 直紀
12 おすすめの本のしょうかい文を書こう /米田 直紀
13 読むこと マイブックリストを作ろう /米田 直紀
14 言語事項 国語辞典クイズ /池嵜 繁伸
15 いろいろな意味を持つ言葉問題作り! /今宮 信吾
16 こ・そ・あ・ど言葉 /岡嶋 大輔
17 慣用句で遊ぼう! /川那部 鴾コ
18 漢字ができたドンゲーム /森 邦博
19 漢字パワーアップ問題を作ろう /米田 直紀

まえがき

 五年生の教材に「言葉の研究レポート」(光村)がある。単元は「調べたことを整理して書こう」となっている。子どもたちに向けて教科書では「身の回りの言葉について調べてみよう。調べたことを分かりやすく伝えるには、どんな書き方がいいのだろうか」という働きかけをしている。

 この教材を通して子どもたちに、「目的や意図に応じ、文章全体の組立て」の効果を書く力を育てることを意図しているのは、指導要領の学習活動例「まとまった記録や報告を書くこと」にこたえたものである。

 ある学級で、教材を丹念に調べ、「レポートを書く」という活動を積み上げていった。研究内容も、身近な言葉を対象に無理なく、しかも目的である書く力をのばすことを十分に配慮して指導の成果をあげていた。特にレポートの内容や活動に勢いがあったので、書くだけでなく、さらに、発表会をしよう

と計画した。しかし、書くときと違って、抵抗が大きく勢いは感じられなかった。

 授業の公開は子どもたちの発表会であったので、事後の研究会で子どもの様子を巡って活発な討議が行われた。話すための準備をしておくべきだったとか、話す内容の吟味が必要だった等。

 この場合、「研究レポートを書く」ということが目的になるので、どの子もが「レポートを書く力」が身についたかどうかが問われる。発表会は、極論すれば、本題材とは直接関係がなく、互いにどんな内容を調べたかを交流する場であるととらえると、授業後の意見交流は授業者のねらいとは距離がある。

 「発展学習」を考えるとき、「指導要領は最低基準」ということと関連させていくとわかりやすい。教科書等で示された事柄や内容をどの子にも確実に身につけさせることが「最低基準」を乗り越える目安である。しかし、子どもによっては、あるいは学習集団においては、教科書の意図する事柄や内容を乗り越え、次の課題を求めて学習を進めることが多い。「言葉の研究レポート」でいえば、「発表会」がそれにあたる。到達させるべきものを次々と加えるのでなく、習熟・発展を意図した軸足を定めて、子どもの学習ぶりをみていくことが「確かな学力」を考える上で大切であると考える。

 本書は「発展学習」に役立つプリントを中心にまとめた。「発展学習」を「指導要領は最低基準」ということと関連させていくと、多様な学習資料が手元にあった方が指導に意欲が沸くだけでなく、子どもの学習意欲にこたえることができるということから、まとめたものである。

 「発展学習」とは何かを定義づけて、それに合わせる形でまとめたものではなく、教室の実態から、このプリントは役に立った、とか、子どもの学習効果があったというものが多い。本書のプリントをヒントに、新たにそれぞれの学級の実態に沿ったプリントが作られ、子どもの学力を伸ばすことに役立ってほしいという思いは強い。

 国語科における「発展学習」は他の教科のようにあらためて内容が加わるという性質のものではない。指導内容や指導事項をより確かにしかも深く考えさせるためにはどうしたらよいかあるいは興味・関心を持たせて自ら進んで課題に取り組む学習に向かう力を育てるにはどうすればよいかという面から捉えた方が分かりやすい。

 本書はこのような考えから「授業で使える」ということを大切にした。本書の発展学習プリントが授業に役立つとともにこのプリントが手がかりになり新しいプリントが生まれるという期待もある。多くの教室で役立てばいいなという願いもある。

 本書に指導記録や資料を提供して下さった先生、いわゆる共著者は、全国の各地で地道な実践を積み上げておられる方ばかりである。指導資料やプリントの奥にある実践への熱い思いを読み取って頂ければ幸いである。

 本書の刊行に当たって明治図書江部満様、及川誠様に企画から出版まで大変お世話になりました。感謝しています。


  平成十六年   /吉永 幸司

著者紹介

吉永 幸司(よしなが こうし) 著書を検索»

1940年 滋賀県長浜市生。

滋賀大学学芸学部卒業・能登川中学校,滋賀大学附属小学校教諭,堅田小学校,長等小学校教頭,滋賀大学附属小学校副校長,仰木の里小学校校長を経て現在京都女子大学発達教育学部教授。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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