- はじめに
- 第1章 アクティブ・ラーニングとコーチングの深いかかわり
- 大切な人を,その人が望むところまで送り届ける
- ALは「質問引き出し型」授業
- 信頼関係を築く
- 教師の願望を一方的に押しつけない
- 第2章 アクティブ・ラーニングを動かすコーチングの「基本」スキル
- やる気を引き出すスキル
- 気づかせるスキル
- 目標設定のスキル
- コミュニケーションのスキル
- 授業構想のスキル
- 単元構想のスキル
- フォーメーションのスキル
- 焦点化のスキル
- 見える化のスキル
- 聴こえる化のスキル
- 動作化を促すスキル
- リソースを活用させるスキル
- ペア学習を動かすスキル
- 学習環境を整えるスキル
- 見た目にかかわるスキル
- 承認のスキル@(効果的な承認)
- 承認のスキルA(3つの視点)
- 承認のスキルB(承認と称賛の違い)
- 第3章 アクティブ・ラーニングを動かす「聴く」コーチングスキル
- 傾聴のスキル
- 聴いてもらうことの価値に気づかせるスキル
- 3つの「きく」を使い分けるスキル
- 3つの「きく」を活用するスキル
- 発言を受け入れるスキル
- 声にならない声を聴くスキル
- おうむ返しのスキル
- ペーシングのスキル
- 沈黙に対処するスキル
- 第4章 アクティブ・ラーニングを動かす「話す」コーチングスキル
- 自分の言葉で自分の力を引き出させるスキル
- 指示のスキル@
- 指示のスキルA
- 論理的説明のスキル
- 印象的に伝えるスキル
- ユーモアのスキル
- 間の取り方のスキル
- マイナスのことをさりげなくしっかり伝えるスキル
- 一瞬で意識を変えるスキル
- 第5章 アクティブ・ラーニングを動かす「質問」のコーチングスキル
- 気づきを引き出すスキル
- グループ学習をコントロールする問いのスキル
- Whyを使わないで尋ねるスキル
- 特定型質問と拡大型質問を駆使するスキル
- 否定型質問を肯定型質問に変換するスキル
- 過去型質問と未来型質問を使い分けるスキル
- スケーリング(点数化)のスキル
- リクエストのスキル
- 介入のスキル
- 第6章 「話し合い」を動かすコーチングスキル
- 話し合いの条件を整えるスキル
- モチベーションを高めるスキル
- 話し合いを中断・終了するスキル
- 第7章 「発表」を動かすコーチングスキル
- 3つの感覚を意識させるスキル
- 聞き手を意識させるスキル
- アイコンタクトを活用させるスキル
はじめに
以前からよくみられた,いわゆる「講義スタイル」の授業を改善し,子どもの主体的・協働的な学び,すなわちアクティブ・ラーニングを重視する方向性で学習指導要領の改訂が図られています。それに伴い,全国各地でアクティブ・ラーニングの研究が盛んに行われるようになりました。
以前から,教育にコーチングの考え方を取り入れることを推進してきた筆者は,このアクティブ・ラーニングにおいてこそ,コーチングのスキルが役に立つと考えています。
主体的・協働的な学びというのは,子ども自身が目標をもって学習を深めたり,仲間とともに助け合いながら課題を解決したりする学習のことです。しかし,放っておいてこのような学びが実現するわけではなく,そこには教師による様々なサポートが欠かせません。そして,そのサポートの有効な方法がコーチングなのです。コーチングは,子どものもつ可能性を信じ,夢や自己実現に向かって主体的・協働的に行動できるように支援するスキルに他なりません。
本書を通じて,一人でも多くの先生方にコーチングのスキルを身につけていただくことで,新しい時代にふさわしい教育活動が全国の教室で展開されることを願っています。
2016年8月 /神谷 和宏
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- 明治図書
- とても分かりやすくて良かったです。2018/4/1030代・中学校教員