- この本を読むみなさんへ
- 第1章 ジグソー学習とは
- [1] 生まれ
- [2] この学習の利点
- [3] 私の実践のはじまり
- (1) ジグソー学習第1弾
- (2) 生徒の反応
- (3) 教師の反応
- (4) そのあとの取り組み
- まとめ@
- 第2章 ジグソー学習のいろいろな形
- はじめに
- [1] 基本型ジグソー学習
- [2] 変則基本型ジグソー学習
- [3] 途中個別型ジグソー学習
- [4] 課題別型ジグソー学習
- [5] 発表・特派員型ジグソー学習
- [6] お店型ジグソー学習
- [7] 学級型ジグソー学習
- [8] ペア型ジグソー学習
- [9] ランダム型ジグソー学習
- [10] 発展型ジグソー学習
- まとめA
- 第3章 各教科への応用
- はじめに
- [1] 国語科
- 「オツベルと象」ランダム型ジグソー学習 /本間 篤雄
- [2] 社会科
- 「EU会議を開こう」発展型ジグソー学習 /矢澤 和宏
- 「日本の開国」ペア型ジグソー学習 /矢澤 和宏
- 「お米と自分を取り巻く経済生活」発表・特派員型ジグソー学習 /平井 正也
- [3] 数学科
- 「平方根の加減」ランダム型ジグソー学習 /高野 政弥
- [4] 理科
- 「質量保存の法則」基本型ジグソー学習 /榑林 秀樹
- 「物質の状態とその変化」お店型ジグソー学習 /榑林 秀樹
- [5] 音楽
- 「走る川」ペア型ジグソー学習 /田村 公枝
- [6] 美術科
- 「思い出を語るものを描く」基本型ジグソー学習 /池谷 さき子
- [7] 保健体育科
- 「バドミントン」発展型ジグソー学習 /山田 博之
- [8] 技術・家庭科
- 「加工食品の選び方を考えよう」基本型ジグソー学習 /酒井 暁美
- [9] 英語科
- 「大富中学校4大スターにインタビューして新聞を作ろう」基本型ジグソー学習 /小塩 弘之
- まとめB
- 第4章 これからジグソー学習をはじめる人へ
- [ジグソー学習完全マニュアル]
- [1] 初級編―まずやってみよう
- (1) 教材選び
- (2) ジグソー学習の形
- (3) 班編成
- (4) 教室環境
- (5) いざ,はじめる前に
- [2] 中級編―5つの細かいことにも気をつけよう
- (1) 学習に必然性をつくる
- (2) 10種類の中からジグソー学習の形を決める
- (3) 一枚の絵になるか
- (4) 教師の役割を知る
- (5) グループリーダーの育成
- [3] 上級編―ジグソー学習のプロをめざそう
- (1) 協同技能を教える
- (2) 役割分担で鍛える
- (3) グループ改善手続き
- (4) 学校全体に広める
- まとめC
- あとがき
- 参考・引用文献
この本を読むみなさんへ
生徒がお互いを好きになる,学校が好きになる,自尊心がより高まる,学習における競争的な感情が減少する,他の生徒から学ぶことができるようになる,学業成績が上がる,相手の立場にたって考えることができる,学習に対する責任感が強くなる,表現力が向上する……これらをすべて可能にする学習が存在すると聞いたらみなさんはその学習を知りたいと願うであろう。その学習こそがジグソー学習である。日本ではあまり聞き慣れない学習だが,アメリカでは有名であり,学習効果もあげている。この本は,そんなすばらしいジグソー学習のことを,少しでも多くの人に知ってもらい,できれば実際に使ってもらいたくて書いたものである。以下の3点がこの本の特徴である。
1 ジグソー学習についての多くのバリエーション紹介がある。(第2章)
2 全教科でのわかりやすい授業例・解説がある。(第3章)
中学校での授業例ではあるが,小学校や高等学校はもちろんのこと,大学や専門学校や一般企業までもその発想は応用可能と考えている。
3 これからジグソー学習をはじめる人を想定して,だれもが,すぐできるように段階的に書いてある。(第4章)
一斉画一型の授業から少しでも脱出したい,子ども達に協力して学ぶことのすばらしさを伝えたい,子どもが楽しいと思える授業をしてみたい,問題解決学習・体験学習から少し発展させたい,子ども達の学習に討論や話し合いを導入したい,子ども達どうしの交流をもっと上手に組織したい,他の子ども達の考えを聞いて子ども自身の学習を広げ深めさせたい,子どもを強くたくましい学習者にしたい,学級に支持的な風土をつくりたい,総合的な学習で使えそうな学習方法は何かないかなどと考えている人に特に参考になると確信している。
/筒井 昌博
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