「授業構造図」でよくわかる! 小学校社会科 はじめての問題解決的な授業づくり

「授業構造図」でよくわかる! 小学校社会科 はじめての問題解決的な授業づくり

インタビュー掲載中

問題解決学習で子どもが学び合う教室をつくろう!

子どもの深い学びを実現するため、社会科の授業は、問題解決学習と切っても切れない関係があります。本書は、学習問題の設計術・教科書の活用術などに加え、「授業構造図」という新しい提案から、子どもが夢中になる問題解決的な授業づくりをわかりやすく解説します!


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ISBN:
978-4-18-199615-4
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 120頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年4月24日

もくじ

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はじめに
第1章 教師の腕の見せどころ!子どもが夢中になる問題解決学習のポイント
1 子どもがアクティブになる!“学習問題”の設計術
@社会科の授業と問題解決学習
1 新しい時代に必要とされる問題解決学習
2 人気がない社会科? 変わらない社会科?
3 問題解決学習のプロセス―子どもが主体的に動くしかけ
A問題解決学習に欠かせない「学習問題」
1 「学習問題」と「学習課題」 何が違うの?
2 「学習問題」をつくるのは子ども? それとも教師?
3 「学習問題」は子ども1人でつくるもの? クラスでつくるもの?
B子どもがアクティブになる「学習問題」づくりのポイント
1 押さえておきたい「学習問題」づくりのイロハ
1 「混とん」の場面をつくる
2 2つの段階(基礎編・応用編)を踏まえて「問い」をつくる
2 多様な予想を生かす「学習問題」の考え方
3 「どのような?」は△ 「なぜ?」の「問い」へ
2 一方的な知識伝達にしない! “教科書”の活用術
@教科書「を」教えるのではなく,教科書「で」教える
A教科書の構成を理解する
B教科書の事例を上手に取り上げる
C問題解決学習を進めるために
1 「調べ学習」で教科書を活用する
2 「教科書を使わない」は△ 効果的に活用する
D問題解決学習で教科書を活用するポイント
1 教科書の“資料”を活用する
2 教科書から“学び方”を学ぶ
3 教科書の“事例”と実際に学んだ地域を比べる
3 授業を絶対成功に導く!“指導案”の作成術
@よい指導案をつくる3つのポイント
A子どもが「おもしろい」「知りたい」と思う教材を取り上げる
1 「おもしろさ」の原因
2 子どもが活動に夢中になる条件
3 子どもがおもしろい,教師がおもしろいと思う教材を用意する
B目標,「学習問題」,評価が一体となった授業(単元)を構成する
C子どもの意識の流れをつなげた授業の流れをつくる
D授業構造図をつくる
第2章 「授業構造図」でよくわかる!問題解決的な授業プラン
3年
@春日通りと千川通りのバス停の時刻表がちがうのはなぜだろう?
(学校のまわりのようす)
Aなぜもちの形が家によってちがうのか?
(さぐってみよう 昔のくらし)
4年
@自転車は歩道と車道のどちらを走るとよいのか?
(安全なまちをめざして)
Aくまモンがこれほど人気なのはなぜか?
(47都道府県の名称と位置)
Bなぜ高野さんは近くの河骨川を見て「春の小川」をつくったのだろう?
(わたしたちの東京都)
5年
@世界の水不足に対して日本は自給率をあげると十分か?
(これからの食料生産)
Aインターネットの記事は信用できるのだろうか?
(くらしを支える情報)
B沖ノ鳥島は本当に島なのか?
(日本の国土)
6年
@大仏は何色だったのか?
(聖武天皇と奈良の大仏)
A義経は壇ノ浦の戦いでどのように戦ったのか?
(源義経と壇ノ浦の戦い)
B信長が仏教を弾圧したのは仏教がきらいだったからか?
(織田信長と石仏)

はじめに

 社会科は,「教師にとって教えにくい教科だ」とよく言われる。

 「指導内容が多い」「問題解決学習の指導が難しい」などとよく言われ,問題解決学習については,大切なことはわかるが,「計画を立てるのが面倒くさい」「時間がかかる」などの理由から避ける教師もいる。しかし,そもそも「学習問題」とは何か,「学習問題」をどのようにつくるとよいのかがわからないのが実状である。


 ここ何年かの社会情勢の中で,教育界では,基礎・基本の定着,言語活動の充実という教育課題が長く続いている。そのため,基礎・基本の定着というお墨付きの中で,かつて社会科が踏み間違えた,知識中心主義や獲得する知識の量を増やすことが指導の中心になっている傾向が伺える。また,言語活動の充実のため,話し合い活動を授業の中で重視するようになったが,蓋を開けてみれば,子どもの思い付きや単純な考えの受け答え,教師が正解を導くための学習展開に陥っていることが多い。

 社会の問題に対して,本質的なことについて話し合いを深めていないのが現状である。


 例えば,問題解決学習を行ったとしても,教師の立てた目標に沿って計画通りに行わなければならないと思う教師が増えている。また,子どもが問題意識をもてたかどうかを考えないで「学習問題」を示すこともある。特に驚くのには,授業のまとめの場面で,子どもに自分の考えをもたせるのではなく,テストの答え合わせのように,そのまとめを教師が“正解”として黒板に書いている教師がいることである。

 このように,教室が,かつての学び合う教室ではなく,塾のような教室に変わってしまった原因は,それらの教師が問題解決学習のパターンだけを理解して授業を行っていることにある。何のための問題解決学習か,「学習問題」が何なのかをきちんと理解せず,指導書に書いてあるからやっているというのが現状ではないだろうか。


 本書は,問題解決学習を始め,それとかかわる「学習問題」,教科書,指導案などについて,日ごろどうしたらよいかと悩んでいる教師に対して,何をするとよいかわかりやすく示した攻略本としてまとめてみた。この本を参考に,子どもがおもしろいと感じるような授業を展開していただけたら幸いである。


  2016年2月   筑波大学附属小学校 /山下 真一

著者紹介

山下 真一(やました しんいち)著書を検索»

1959年生まれ,福岡県北九州市出身

東京学芸大学教育学部卒業

東京都内公立小学校を経て,現在筑波大学附属小学校教諭

筑波大学,武蔵野大学 非常勤講師

教科書『小学社会』(教育出版)執筆者

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 問題解決学習をまずは学びたいという人にお勧めです。
      2018/2/1450代・小学校管理職
    • 授業を構造化することや学習問題の作り方について、大変参考になりました。他教科の指導にも生かしたいと思います。
      2017/5/730代・小学校教員
    • 図解すると、社会科が苦手な先生にも単元の構造がわかりやすい。
      2016/11/1530代・小学校管理職
    • 図がよかった
      2016/9/3050代・学生
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