- はじめに
- 第T章 学習活動を保障する
- 1 対話活動を保障する
- 2 話し合い活動を保障する
- 3 討議方法を身につける
- 4 話すこと・聞くことを身につける
- 5 音読の仕方
- 6 ノート整理の仕方
- 7 書くことのポイント
- 8 ワークシートの活用
- 9 資料による効果
- 10 調べ学習の効果
- 第U章 日々の授業の工夫
- 11 教科の特性を考える
- 12 学習過程を明確にする
- 13 学習環境を整える
- 14 「できた喜び」を実感する
- 15 もっと学びたいという意欲の持続
- 16 評価観の転換
- 17 振り返る場の設定
- 18 学習規律の徹底
- 19 授業改善のポイント
- 20 授業力のここが見られる
- 21 ねらいの共有化
- 第V章 授業のチェックポイント
- 22 発問の仕方
- 23 指導案の書き方
- 24 細案の書き方
- 25 指導案ができるまで
- 26 板書の工夫
- 27 学習形態の工夫
- 28 診断チェック
- 第W章 間違いだらけの授業
- 29 本当のやさしさとは――障害者・高齢者にやさしい――
- 30 早く終わってしまった――原稿通りの授業――
- 31 納得型の国語授業――教師主導では――
- 32 活動ありき――教師の位置がない――
- 33 わかる子のための授業――「はい次」でよいか――
- 34 準備運動が長い――単元に入れない――
- 35 勝敗にこだわるのはよいが――全勝全敗にみるゲーム――
- 36 資料がない――教科書だけの授業――
- 37 板書がない――発言だけの授業――
- 38 ノート整理だけ――書き写す授業――
- 39 範書がない――書かない教師――
- 40 行列だけ――並ぶのに時間がかかる――
- 第X章 学習規律とは
- 41 学習規律がないとどうなる
- 42 学習規律の必要性
- 第Y章 学習規律の具体化
- 43 授業の準備
- 44 筆記用具の準備
- 45 授業の開始
- 46 指名の仕方
- 47 返事の仕方
- 48 ノートの使い方
- 49 話し合いの仕方
- 50 整列の仕方
- 51 リレー発言,指名の仕方
- 52 本の読み方
- 53 話の聞き方
- 54 発言の仕方
- 55 対話の仕方
- 56 忘れ物の取り扱い
- 57 宿題忘れの取り扱い
- 58 教科の特性に応じた約束
- 59 インタビューの仕方
- 60 始め・終わりの合図
はじめに
本書は,シリーズ「最新!小学校教員育成プログラム」の第3巻として「学習指導,学習規律」を取り上げている。この意味は,新規採用教員あるいはさまざまな形で学校現場に立つ時に,自信をもって教壇にいることが必須条件となっているからである。しかし,教科指導をしてこなかった,指導案を書くことができない,日々の授業をどのように工夫して指導をすればよいのか,学習規律をどのようにして確立すれば安定した授業が構築できるのか等,不安や心配を抱いている若手教員も少なくない。とりわけ,新規採用教員,期限付き教員,はじめて講師等での教師一人一人の役割は,一人前のプロ教師としての力量が期待されている。小学校で言えば,一単位時間45分をどのように展開すればよいのか,どんな資料を活用すると効果が上がるのか,それ以前に児童の聞く姿は身についているのかという実態も気になりつつ,教壇に立つことになる。
一方では,始めの挨拶から,終わりの挨拶まで基本的にどのような学習規律を児童に求めるとよいのか,どのような学習規律が必要なのかも視野に入れて授業を組み立てなければならない。その具体的な手立てをどう講じていけば,日々の授業をスムーズにできるのか等を十分意識して児童の前に立たなければならない。
本書では,そうした学習指導に対してのワンポイントアドバイスと学習規律の必要性をはじめとして60の具体化によって,安定した学習指導ができる土台を提供している。本書の活用として項目ごとに3回熟読すれば定着するチェック欄も備え付け,自己に必要な場から身につければよい手立ても講じている。
本書の活用が今日からの学びに,そして毎日の教師としての学習指導を進めていくバイブルとして貢献できるものと確信している。
平成20年4月 著者 /釼持 勉
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- 明治図書