- 情報社会に生きる子どもたちのために
- T メディアを授業で使うとどんないいことがあるの
- 1 メディアを身近に感じさせることの意味 /堀田 龍也
- 2 メディアを身近に感じさせる学習活動のコツ /中條 敏江
- U コンピュータで表現しよう
- 1 初めて出会うコンピュータ
- はじめてのパソコン教室
- 2〜3年総合的な学習の時間 /渡邊 靖之
- テンプレート・ツールで楽しくつくろう〜らくらく,かんたんコンピュータ〜
- 2年図画工作科・生活科・学活(8時間) /長沢 哲也
- 2 かんたん,たのしいローマ字入力
- かんたん,たのしいローマ字入力
- 2年生活科・ローマ字で文字入力(1時間) /石原 一彦
- ローマ字表をパソコンに貼ってホームページを作ろう
- 3年以上全教科 /飯田 淳一
- 3 遊びの中で操作になれよう
- 指令を実行せよ!
- 3〜4年総合的な学習の時間(2時間) /高橋 勲
- 休み時間で操作がこんなに身につくマニュアル /正來 洋
- 4 環境で使い勝手が変わるコンピュータ室
- 新任情報教育主任必見!環境で使い勝手が変わるコンピュータ室 /佐藤 光典
- コラム1 コンピュータを使いやすくするには /中本 忠彦
- V いろんなメディアを使ってみよう
- 1 それぞれの個性を生かして使ってみよう
- みんなでむらの変化を分析しよう!〜プロジェクタで資料を拡大提示〜
- 6年社会科・米づくりのむらから古墳のくにへ(7時間) /水谷 浩三
- 伝えよう「雪国」のくらし
- 4年社会科・雪国のくらし(4時間+課外) /山本 進一
- メディアの個性を生かして,授業を楽しく活動的に! /中村 武弘
- 2 複数のメディアを取り入れてみよう
- ○○先生新聞を作って,みんなに紹介しよう!
- 1年生活科・学校の先生(9時間) /堀川 由紀子
- 曳馬歴史探検隊
- 6年総合的な学習の時間(11 /50時間) /内山 恵美子
- 光の秘密を探ろう
- 1年理科・光の世界(10時間) /林 秀次
- コラム2 メディアの長所・短所を理解する /中本 忠彦
- W プレゼンテーションをしてみよう
- 1 何を上手に伝えるの?
- 相手に上手に伝えるコツは?
- 〜子どもたちのプレゼンテーション能力を育てるために〜 /上谷 典秀
- 紙芝居でワークショップ!
- 自分の考えを紙芝居ワークショップで伝えよう(調べ活動以外で5.5時間) /中條 敏江
- 2 伝える相手を意識しよう
- 学習参観で訴えよう
- 5年総合的な学習の時間(国語との関連・6時間) /白江 勉
- 3 いろいろな形態でプレゼンテーションしてみよう
- ふるさとパワーアップ大作戦!
- 3年総合的な学習の時間(45時間) /藤原 淳史
- サミットで,プレゼンテーションしよう
- 6年総合的な学習の時間・『石小縄文サミット』をひらこう(7時間) /宮崎 靖
- 4 プレゼンテーションソフトを使ってみよう
- 世界の国々についてプレゼンテーションしよう
- 6年社会科・世界の中の日本(12時間) /東田 昌樹
- 上島小・60!〜学校創立60周年〜
- 6年総合的な学習の時間(14時間) /間宮 年弘
- 校外学習をテーマにしたプレゼンテーション体験
- 中学1年技術・家庭科と特別活動(校外学習)のクロスカリキュラム的実践(10時間) /安達 渉
- コラム3 プレゼンの極意「5W2H」 /中本 忠彦
情報社会に生きる子どもたちのために
21世紀を迎えました。流れの速い時代です。
学校で学んだことだけでは生きていけないこの時代の学校教育のあり方が見直されています。生涯学び続けることになる現在の子どもたちに,2つの大切な力をつけることが「学校の責任」です。
1つめは,生涯学び続けるために必要な「基礎基本」を徹底することです。些末な知識ではありません。ほんとうに必要な知識は何かということは,社会で生活している私たちがよく知っているはずです。これを子どもたちにきちんと身につけさせる厳しさが必要です。
2つめは,生涯学び続けるために必要な「学び方」を身につけさせることです。大人になって新しく学ばなければならない状況になったとき,必要な情報をどこから集めるか。自分の考えていることを適切に表し,他者とコミュニケーションを保ち,自分以外の考え方をどう吸収していくか。
この「学び方」は新しい時代の「基礎基本」だと言えるでしょう。
学校において,デジタルカメラやコンピュータ,インターネットなどのメディアを活用する際にも,上記の2つの観点があります。
子どもたちに必要な知識や技能を身につけさせるために,教師が「わかる授業」を展開する必要があります。そのためにメディアを利用すること,これを「メディア利用による学習指導」と言います。
一方,子どもたち自身の学び方として,情報や情報手段を適切に扱う力を身につけさせるために行う学習指導,これを「情報教育」と言います。
私たちはこれをきちんと区別しながら,適切にメディアを活用していくことが大切です。
このシリーズには「ここから始める情報教育」という名称をつけましたが,上記2点の両方をイメージしつつ,その「入り口となる授業」を紹介しています。まずは真似してやってみるところから始めてほしいと願っています。
第1巻は,情報教育の授業をイメージしてもらうことを念頭に編集しました。第2巻は,子どもたちの学習メディアとしてもっとも利用しやすいデジタルカメラの活用から授業を考えました。第3巻はコンピュータの身近さを,第4巻はインターネットの身近さを感じてもらいたいと思いました。第5巻には情報社会のしくみに気づく授業を集めました。第6巻では情報教育のための学習環境や教員研修を焦点化してみました。
このシリーズを作るにあたって,情報教育の先進的な実践者ばかりでなく,たくさんの,情報教育を始めてみたばかりの先生方に執筆をお願いしました。いずれも,地に足がついた,身の丈の実践になっています。
現場の先生方のよい実践を,できるだけそのよさが生きるように位置づけて編集したつもりです。もしこのシリーズに不十分なところがあれば,それは編集代表者である私の至らなさです。ぜひ忌憚のない意見をいただければ幸いです。
最後になりましたが,編集代表者の私の遅筆を,辛抱強くお待ちいただいた明治図書出版の樋口雅子編集長,担当の阿波理恵子さんに,心から感謝いたします。
執筆者を代表して /堀田 龍也
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- 明治図書