- 特集 できるを実感する!資質・能力を身に付ける授業づくり
- 特集について
- 提言 資質・能力を身に付ける授業づくりとは
- 資質・能力の側から教科を眺め直す
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- 国語学力を意識的・計画的に育む
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- 「三つの柱」に沿った授業改善のために学校は何から始めるか
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- 研修マネジメント(自己啓発・互恵性による研修の循環)
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- 教材研究と言語環境で子どもは変わる!
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- 資質・能力を育成する国語授業づくりの5つの要素
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- 小学校の実践情報
- 話すこと・聞くことの授業づくり
- 低学年 子どもが意欲をもって取り組み、成就感を味わえる授業づくり
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- 中学年 資質・能力を引き出す授業づくりを
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- 高学年 「学びの必然性」のある話し合いの授業づくり
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- 書くことの授業づくり
- 低学年 「お話大すきレター」で物語の大好きを紹介しよう
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- 中学年 調べたことを写真と文章で伝える
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- 高学年 学習の目標を自覚させ、過程を可視化する
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- 読むことの授業づくり
- 低学年 文章と向き合い想像を広げながら読むことができる力をつける〜お話クイズで本となかよし〜
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- 中学年 汎用的な要約力を身に付ける授業 働く犬グランプリを決めよう〜もうどう犬の訓練〜
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- 高学年 「解決したい、あっそうか、できた」が聞こえる授業をめざして
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- 伝統的な言語文化の授業づくり
- 全学年 自分の言葉で地域の民話を語る
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- 中学校の実践情報
- 話すこと・聞くことの授業づくり
- 3学年 目指せ!S1グランプリ〜場面に応じてスピーチしよう〜
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- 書くことの授業づくり
- 3学年 単元の学びを確実に駆動させる〜新しい自動車のカタログを批評しよう〜
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- 読むこと(説明的な文章)の授業づくり
- 2学年 多面的な視点から文章を読み、自分の考えを深める
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- 読むこと(文学的な文章)の授業づくり
- 2学年 「読解リテラシー」のプロセスを意識した単元展開
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- 伝統的な言語文化の授業づくり
- 1学年 古典の物語を主体的に読む〜グループで取り組む『竹取物語』〜
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- 書籍紹介 (第4回)
- 全員が喜んで書く! 作文指導のネタ事典
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- 中学校国語 言語活動アイデア事典
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- 最新国語ニュース (第4回)
- 全国学力・学習状況調査問題を活用した授業改善の推進
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- 国語授業をアクティブにデザインする (第4回)
- 子供自身で創り上げる授業
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- 続 国語授業・始めの一歩 (第4回)
- アクティブにするということ
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- 新しい時代の国語科授業づくり応援講座 (第4回)
- 近代短歌の学習
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- 言葉の力を育む文学の授業 (第10回)
- 人物どうしのかかわりをつかむ T
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- 〜おおかみときつね〜
- 未来を生きる子供たちのための国語科授業改革 (第4回)
- 他者とのコミュニケーションを進める対話力
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- 新国語科授業改革論―アクティブ・ラーニングへの挑戦― (第22回)
- あなたは、探究した内容をどのようにまとめて発表しますか
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- 〜課題解決の結果の報告と振り返りの学習を〜
- 編集後記
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- 今月取り上げた教材
- 10/11月号
特集 できるを実感する! 資質・能力を身に付ける授業づくり
中央教育審議会,教育課程企画特別部会の「論点整理(平成27年8月26日)」においては,「新しい学習指導要領等の在り方について」として,以下のように指摘しています(下線は編集委員による)。
○ 各学校が今後,教育課程を通じて子供たちにどのような力を育むのかという教育目標を明確にし,それを広く社会と共有・連携していけるようにするためには,教育課程の基準となる学習指導要領等が,「社会に開かれた教育課程」を実現するという理念のもと,学習指導要領等に基づく指導を通じて子供たちが何を身に付けるのかを明確に示していく必要がある。
○ そのためには,指導すべき個別の内容事項の検討に入る前に,まずは学習する子供の視点に立ち,教育課程全体や各教科等の学びを通じて「何ができるようになるのか」という観点から,育成すべき資質・能力を整理する必要がある。その上で,整理された資質・能力を育成するために「何を学ぶのか」という,必要な指導内容等を検討し,その内容を「どのように学ぶのか」という,子供たちの具体的な学びの姿を考えながら構成していく必要がある。
教育課程全体,そして各教科等においてどのような資質・能力を育むのかを明らかにすることが必要であること,そしてそれは学習する子供の視点に立って行われる必要があることが指摘されています。
従来国語の指導においては,教材研究をすればするほど「この話し方や読み方を教える」「この教材のこの場面を,こう読み取らせねば」といった意識が強くなる傾向が見られます。その結果,「子供が相手や目的,必要に応じて話し方や読み方を工夫する」「子供がなぜその作品を読むのかを自覚したり,自ら読む作品を選んで読み進めたりする」といった,より主体的に言葉を用いる能力を身に付けたり,それを実感したりするところまで至らない状況も見られます。
こうした状況を改善するためには,目の前の子供たちが今,そしてこれからの変化の激しい社会を生きるために必要な言葉の力は何かを明らかにし,そうした言葉の力を育むためにどのような指導の工夫改善を図るかを考えていくことがますます重要になります。
本号は,今後の変化の激しい社会を生きる子供の視点に立って,言葉に関わるどのような資質・能力を育むべきか,またそれらをどのように具体化するかを提言によって明らかにしていきます。また実践提案においては,実践の基盤となり拠り所となる「本単元で付けたい資質・能力」は何かを明確に打ち出していただくとともに,そうした付けたい資質・能力を育むために,これまでの実践のどこをどう工夫したかを示していただくことにより,全国の国語の実践の更なる推進の一助となればと願っています。
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- 明治図書