社会科教育 2014年12月号
教科書の“問い”から白熱討論=テーマ57

C668

«前号へ

次号へ»

社会科教育 2014年12月号教科書の“問い”から白熱討論=テーマ57

紙版価格: 825円(税込)

送料無料

電子版価格: 743円(税込)

Off: ¥82-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
社会
刊行:
2014年11月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 138頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 教科書の“問い”から白熱討論=テーマ57
社会科で考える→汎用スキル・コミュニケーション重視 「次期指導要領=育成する資質能力」論点整理に思うこと
六つの「C」
小原 友行
重視したい七つの視点
土屋 武志
教師を信頼し教師もそれに応えよう
高橋 宏滋
授業で本格討論へのウォーミングアップ ここから参入準備のプチ討論テーマ
定義で討論し、概念をつくる
小川 幸一
根拠に客観性を持たせる練習
福嶋 隆史
教科以外でも日常生活から種をまく
酒井 裕英
日常化するための段階的な討論
岡山 昌司
縄文・弥生 どちらの時代に住みたいか
安達 正博
銀閣の銀は貼った? 貼れなかった?
高井 基行
教科書の“問い”→子どもへのフィット度 測る目安は“ここ”
<考える子ども>と<考える教師>のための「配置図」
今野 日出晴
教科書の問いをそのまま使うに限る
長谷 博文
学びたい・調べたいと思う学習問題への転化
森竹 高裕
知識の構造図からみた教科書の“問い”の意味
込められた願いと仕掛けとは
北 俊夫
「深い討論になるテーマ」と「浅い討論になるテーマ」 違いはどこか
@資料が判断基準かどうか A時代を俯瞰できるか
河田 孝文林 健広
教科書の“問い”=賛否両論の白熱討論テーマは“これ”
地域教材で賛否両論の白熱討論テーマは“これ”
諫早湾の開門の是非―現実の論争問題を取り上げる
松井 克行
地理教材で賛否両論の白熱討論テーマは“これ”
“開発”or“景観保存”
宇田川 勝司
歴史教材で賛否両論の白熱討論テーマは“これ”
外交問題〜足利義満の明への接近を例に〜
山内 敏男
公民教材で賛否両論の白熱討論テーマは“これ”
外国人労働者の受け入れと増加
森田 真樹
深い討論が成立する教師の指導スキル
討論で効果がある“テーマ選び”とは
江口 儀彦
討論で効果がある“板書”とは
兼間 昌智
討論で効果がある“発問・指示”とは
太田 政男
討論で効果がある“発言トレーニング”とは
内山田 博文
討論で効果がある“話型指導”とは
成瀬 雅巳
討論で効果がある“子どもの意見分析”とは
許 鍾萬
討論で効果がある“ノート指導”とは
丸 一哉
討論で効果がある“個別評定”とは
桜木 泰自
教科書の“問い”の分析視点とカスタマイズ構想
産業教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
「米づくりのさかんな地域をたずねて―新潟県南魚沼市」
宇田川 嘉一
公共教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
「健康なくらしとまちづくり〜水はどこから〜」
濱島 功
災害教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
「自然災害から身を守る」
田村 治男
文化財教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
天平文化/近代化遺産
宮本 真人
ごみ教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
「ごみのしまつと活用」
山川 亨
情報産業教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
「情報産業とわたしたちのくらし」
山口 收
価格と費用教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
キャベツの産地廃棄
藤瀬 泰司
戦争教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
近代・現代の日本と世界
戸田 佳孝
民主政治教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
普通選挙法 議員内閣制
伊藤 貴史
国際交流教材:“問い”の分析とカスタマイズ構想
IBAF女子野球ワールドカップ
麦田 哲之
授業で討論!きっかけづくりのヒント
資料読み取りの違い→討論テーマ化のポイント
堀田 幸雄
見学時の発見点の違い→討論テーマ化のポイント
菅原 道次
人物の好き嫌いの違い→討論テーマ化のポイント
木本 武志
写真の見方の違い→討論テーマ化のポイント
福嶋 顕勝
体験の違い→討論テーマ化のポイント
須賀 知宏
見方・考え方の違い→討論テーマ化のポイント
川本 卓
価値観の違い→討論テーマ化のポイント
小宮 宏
教科書の“問い”→賛否白熱の討論テーマづくりヒント
小学3年・賛否白熱の討論テーマづくりヒント
川原 雅樹
小学4年・賛否白熱の討論テーマづくりヒント
新地 比呂志
小学5年・賛否白熱の討論テーマづくりヒント
河田 正
小学6年・賛否白熱の討論テーマづくりヒント
小林 義典
中学地理・賛否白熱の討論テーマづくりヒント
山城 貴彦
中学歴史・賛否白熱の討論テーマづくりヒント
堀内 和直
中学公民・賛否白熱の討論テーマづくりヒント
力丸 剛
討論授業へのあこがれと不安=ビギナーズQ
子どもがノッテこない?原因は
宮崎 道久
討論が空回りする時
岸 義文
白熱討論のオチはどうつける?
藤井 千春
論がつながらない時
吉谷 亮
発言が根拠に乏しい時
八巻 修
自分と違う意見を受容できない時
椿原 正和
小特集 研究論文・研修レポートの書き方=よい例・ダメな例
テーマを狭く限定すること。結論と正対させること
谷 和樹
〈事例・体験+価値づけ〉でわかりやすく書く
佐藤 民男
実践をくぐらせて理論化する
鈴木 健二
自分がやりたいことと、やるべきことの折り合いをつける
草原 和博
「研究論文・研修レポートの書き方」を読んで
四名が示す論文執筆の四段階
黒田 拓志
価値ある研究論文・研修レポートの書き方には条件がある
久野 歩
まずは、実践を積み重ねるのみ!
栗原 聡太郎
気になる“このテーマ”社会科教師の写真館 (第9回)
船,自動車,飛行機の視線から見える写真資料
井田 仁康
〜何気ない景色からの発見〜
私の社会科見学―マルチ情報 (第9回)
地域活性化と未来志向でみつめる水産業
岡崎 均
“このデータ”を解体新書 (第9回)
東日本大震災避難者数の推移が示唆するもの
志村 喬
世界のパワーマップ→テーマ別分布図 (第9回)
日本の領海+EEZ(排他的経済水域)の面積は世界第6位
谷 和樹清水 康弘
今月の教材―楽しい授業づくりのヒント (第9回)
3年/特徴を意識させるフィールドワーク
服部 太
4年/他教科とかかわらせた資料活用
根本 徹
5年/離島の医療の質を高める情報ネットワーク
柳沼 孝一
6年/政治の働きをイラストで表現する
宮ア 貴寛
中学地理/「自分の目」を大切にした地域調べ
北尾 悟
中学歴史/「悪党」は、どんな悪いことをしたのか―南北朝の動乱と室町幕府―
善財 利治
中学公民/「ふるさと納税」と地方の活性化
森口 洋一
超有名・有田ネタ→“あの話の続き”を授業構想 (第3回)
その三 はてなポスト
向山 行雄
メール時代の“ハガキ効果”
河田 孝文
入口は「建前」出口は「本質」の授業論 (第9回)
「常識挑戦型」授業の紹介(2)
片上 宗二
〜子どもの持つ「お店」概念への挑戦!〜
この単元の構造図―こうなる (第9回)
6年「歴史単元」から「政治単元」への関連性
北 俊夫
社会科主任の仕事術―ポイントは“ここ” (第9回)
中学校の校内研修を盛り上げる「場面」と「視点」
林 祐史
【コメント】主任同士のつながりが大事
藤本 将人
中学社会 定期テスト作問の鉄則と実例 (第9回)
「関心・意欲・態度を評価する」出題例 授業活動や課題について問うテスト問題
山田 勝之
社会科実践研究のここにハイライト (第9回)
(小学校)言語活動の充実は、社会科にどんな効果をもたらしたか
澤井 陽介
(中学校)法教育、金融経済教育の実践状況について
樋口 雅夫
社会科研究最前線 わが教室の取り組み、ここに注目して (第26回)
【宇都宮大学】社会科の原点を見つめて
溜池 善裕
わが県の情報 ここに「この授業あり」 (第201回)
東京都の巻
石橋 昌雄
編集後記
樋口 雅子
中学地理=動態地誌を図解化→中学社会で行う板書図解化のワザ (第3回)
日本の諸地域 九州地方3
兼間 昌智
〜九州地方の工業と環境問題〜

編集後記

○…3月31日「育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容と評価の在り方に関する検討会―論点整理」という次期指導要領に向けての学識経験者による提言をまとめたものが公表されました。このなかに、

・子どもが答えたい「問い」を共通に持つことによって育成が期待される思考力と、それに対応する学習活動例(案)

@問いに対して情報を収集する。

A情報を既有知識と結びつけ、自分の出発点となる考えを創る。

B自分や他者の異なる考えと比較をし、関連づける。

C複数の考えを統合し、よりよい解や知識・モデルを発見・構成する。

D解や知識を適用し、次の問いや仮説、学ぶべきことを見つける。

ことにより、コミュニケーション能力・コラボレーション能力・イノベーション能力などの育成が期待できるとされています。

所謂、知識の定着を目指す時代から他者とかかわる能力の育成を重視しようという意向が示されていると言っていいのではないかと思います。

教科書の問いも当然、子どもが社会的事象を深く考えるきっかけとなるよう提示されるわけですが、そこに集団でする授業ならではの〈討論のテーマをプラスα〉できれば、より魅力的な社会科授業が展開できるのではないか―その手だてをご紹介したいと願いました。

ところで、社会科の初志をつらぬく会・河野太郎氏の言と聞きますが、

「授業は、討論にあこがれ、討論をめざす」

ものだそうで、いわば授業が目指す最高峰ということになるのでしょうか。

で、6年前に出た河田孝文著「歴史討論の授業」を読み返したところ、仮に、討論のテーマを「桶狭間の合戦」としたときは、奇襲迂回などで討論は盛り上がるだろうけど、限定的現象を学ぶだけになる。

「開国に賛成か」のような時代を俯瞰できるテーマにすれば、学びの深さが全然違うことになる―という指摘があり、なるほどと思い、今月号のテーマとして発信しました。

〈樋口 雅子〉

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ