社会科教育 2014年8月号
“新視点”で考える社会科イノベーション

C664

«前号へ

次号へ»

社会科教育 2014年8月号“新視点”で考える社会科イノベーション

紙版価格: 825円(税込)

送料無料

電子版価格: 743円(税込)

Off: ¥82-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
社会
刊行:
2014年7月7日
対象:
小・中
仕様:
A5判 138頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 “新視点”で考える社会科イノベーション
“社会科イノベーション”→改訂に向けての論点はどこか
二十世紀的国民国家構成員教育からの脱却
棚橋 健治
目標論に基づく社会研究教育論―「領域(縄張り)論」の払拭―
田中 伸
社会的見方・考え方の育成を目指して
キム ヒョンジン
社会科を貫く視点からの育成すべき資質・能力
祐岡 武志
未来予測力なき社会科教師が課題
市川 新
社会科の「育成すべき資質・能力」とは
外池 智
目標としての資質・能力をどの程度自立的に示せるか
工藤 文三
社会科の初志と革新
田上 哲
『軸』を明確にした単元構成を
田山 修三
“社会科イノベーション”→新視点のフレームワークを提案する 最終ゴールをどう考えるか
育てる子ども像から認識内容・評価のフレームワークを構築
岩田 一彦
最終ゴールは今も昔も今後も民主主義を探り続ける市民
永田 忠道
ビジネスマン養成の「グローバル人材」を超えた二十一世紀型社会科への革新を
谷口 和也
“社会科イノベーション”→カリキュラム編成のコンセプト教科の本質・固有の知識スキルを考える
「社会がわかる」力を育てる具体と抽象の往還
山田 秀和
教科書の問いを分析してカリキュラムを編成するヒント
谷 和樹
学習者の多様性に応じた社会科カリキュラムの構想
桑原 敏典
“社会科イノベーション”→小・中・高を貫く“柱”とは キーワードで提案する
「〜できる」評価は、生徒を信じること
土屋 武志
現代社会の諸課題をとらえる枠組み
唐木 清志
原点回帰:「社会研究」のための社会科へ
溝口 和宏
シンポジウム 新視点で考える教材と授業づくり
【提案】小学校社会科の検討課題は何か
澤井 陽介
【意見】内容構成原理と授業論の抜本的な検討に向けて
片上 宗二
【意見】社会科における「思考→表現」「判断→表現」を組み込んだ授業づくり
米田 豊
【意見】愛着・共感・参加・提案の社会科に
寺本 潔
【意見】もっと大胆な改革を
池野 範男
【意見】「社会的な見方や考え方」の中身の吟味
加藤 寿朗
【意見】「公共」に通じる資質・能力を高める教材や授業づくりを
石橋 昌雄
【意見を読んで】教師に受け入れられ、使命を果たせる社会科は
澤井 陽介
諸外国の社会系教科→教育課程編成のコンセプトは何か
アメリカの社会系教科=教育課程編成のコンセプト
草原 和博
イギリスの社会系教科=教育課程編成のコンセプト
志村 喬
ドイツの社会系教科=教育課程編成のコンセプト
宇都宮 明子
“社会科イノベーション”→新視点で考える全体像
教科目標・目標構造→新視点で考える
児玉 康弘
基礎的・基本的知識・概念→新視点で考える
北 俊夫
資質・能力の育成→新視点で考える
安野 功
社会的事象の見方・考え方→新視点で考える
島田 学
身につける態度・技能→新視点で考える
中田 正弘
授業の目的・あり方→新視点で考える
桐谷 正信
評価の目的・内容・方法→新視点で考える
井上 奈穂
“この問題”新視点でどうとらえ直すか
近現代重視=新視点でどうとらえ直すか
原田 智仁
公共意識の醸成=新視点でどうとらえ直すか
峯 明秀
伝統文化重視=新視点でどうとらえ直すか
中村 哲
公民的資質=新視点でどうとらえ直すか
栗原 久
効率と公正=新視点でどうとらえ直すか
橋本 康弘
国境と領土問題=新視点でどうとらえ直すか
南浦 涼介
情報化社会=新視点でどうとらえ直すか
小原 友行
エネルギー・環境=新視点でどうとらえ直すか
山下 宏文
費用対効果=新視点でどうとらえ直すか
岡ア 誠司
防災=新視点でどうとらえ直すか
山崎 憲治
新視点で考える“これからの社会的課題”
新視点で考える“多文化社会”の課題
小田桐 忍
新視点で考える“地球的規模”の課題
荒井 正剛
新視点で考える“ユニバーサル化”の課題
岩本 剛
新視点で考える“情報リテラシー”の課題
佐長 健司
新視点で考える“グローバル化とナショナリズム”の課題
中本 和彦
新視点で考える“平和外交と国際紛争”の課題
鴛原 進
新視点で考える“持続可能社会・環境問題”の課題
永田 成文
新視点で考える“少子高齢化と社会保障”の課題
馬居 政幸
新視点で考える“金融・経済”の課題
釜本 健司
新視点で考える“宗教”の課題
吉永 潤
新視点で考える“有権者教育”の課題
渡部 竜也
新視点で考える“社会参画”の課題
王子 明紀
“社会科のイノベーション”→新視点で考える“欲しい単元・いらない単元”
小学校3年単元のイノベーション
育てたい社会的な見方で整理して内容は「かかわり」を重点化して
小倉 勝登
実践力を育てる社会科を実践するために
齋藤 幸之介
小学校4年単元のイノベーション
情報単元を4年生からはじめよう
松本 卓也
「地域社会の一員として、自分もよりよい社会づくりに参画したい」と思える防災単元の工夫を
栗田 千恵子
小学校5年単元のイノベーション
「環境」単元を、他の単元と関連付けた学習に
大西 慎也
エネルギー問題と日本文化伝承
長谷川 裕晃
小学校6年単元のイノベーション
小学校の歴史学習に“外国人”をもっともっと取り上げるべき!!
田中 卓也
歴史単元は大胆な資料見直しを
井川 和道
中学地理単元のイノベーション
極地・離島からの逆アプローチ
清水 学
ESD単元とGIS単元が欲しい
田部 俊充
中学歴史単元のイノベーション
「コンテンツ」を生かした主題学習単元の設定を
須賀 忠芳
中学生にこそ「歴史を描く側の視点」の獲得を!
内藤 圭太
中学公民単元のイノベーション
主体的な判断ができる金融経済教育へ
石本 貞衡
なぜ、無料が可能なのか
粟谷 好子
教科書制作現場発:編集室に届いた“先生の声”
【東京書籍】教科書も「変革」の時
三光 穣
【教育出版】こんにちの社会と生産学習
丑山 修
【日本文教出版】新しい社会科に望むこと
上田 了介
【清水書院】写真説明に必要な視点は?
中沖 栄
【育鵬社】自分の「立ち位置」が分かる編集
真部 栄一
【自由社】日本が好きになる教科書
榎本 司郎
小特集 実践に入魂!有田和正“不滅の名言”集
「思考の作戦基地」―思考と発表訓練の場づくり
河田 孝文
「バスの運転手」―子どもの認識を揺さぶる
佐々木 昭弘
「材料7分に腕3分」―ネタ開発が出発点だ
新保 元康
「授業は布石の連続」―計画的な行動がカギ
鈴木 健二
「構造的板書」―1時間の流れが再現できる
安野 功
「富士山の見える日」―社会が見えるネタ満載
峯 明秀
「宅配便」―流通革命の予言的授業
向山 行雄
気になる“このテーマ”社会科教師の写真館 (第5回)
アジア・日本で唯一のフェアトレードシティ熊本
藤瀬 泰司
私の社会科見学―マルチ情報 (第5回)
2つの工場を見学し、比べて考える
平松 英史
“このデータ”を解体新書 (第5回)
国産だけど、自給じゃないの?
森田 真樹
世界のパワーマップ→テーマ別分布図 (第5回)
子どもたちに伝えたい 日本は「世界一歴史の長い国」
谷 和樹□□□□□
今月の教材―楽しい授業づくりのヒント (第5回)
3年/夏休みの自由研究は、「比較」を意識した課題設定を
服部 太
4年/夏こそ教材研究 三つの「間」を意識させる指導(2) 夏のフィールドワーク
根本 徹
5年/食料生産と資源循環システム「菜の花エコプロジェクト」の授業化
柳沼 孝一
6年/天下人 豊臣秀吉の恐れ
宮ア 貴寛
中学地理/なぜ砂漠にカバの絵があるのか
北尾 悟
中学歴史/平城京の寺院は平安京に移転したのか―平安京と東アジアの変化―
善財 利治
中学公民/消えた企業 消えたカリスマ経営者
森口 洋一
世界&日本の子ども―社会をどのように認識し、感じ、考えているか (第5回)
最も身近な社会である学校をどのようにみているか
棚橋 健治
入口は「建前」出口は「本質」の授業論 (第5回)
「常識深化型」授業の紹介(3)
片上 宗二
〜“バナナ”に社会的意味を与えよ!〜
この単元の構造図―こうなる (第5回)
5年「国土の概要」と「事例地」はどう関係するのか
北 俊夫
社会科主任の仕事術―ポイントは“ここ” (第5回)
「ゆとり教育」を経てゆとりのない社会へ飛び込んできた若い先生への支援
横山 浩司
【コメント】教師にも大切な「仲間」
土屋 武志
中学社会 定期テスト作問の鉄則と実例 (第5回)
地理的分野『南アメリカ』の出題例 根拠をもって選択・説明させる試みと時事問題
橋 和義
社会科実践研究のここにハイライト (第5回)
(小学校)東京都小学校社会科研究会は「ふかめる」過程に何を求めたのか
澤井 陽介
(中学校)「客観性」より「妥当性」
中尾 敏朗
〜信頼される学習評価の実現〜
社会科研究最前線 わが教室の取り組み、ここに注目して (第22回)
【岡山大学】社会科教育研究と教員養成の地域拠点として情報を全国へ発信し、世界とつながる研究室を目指して
桑原 敏典
わが県の情報 ここに「この授業あり」 (第197回)
広島県の巻
小原 友行
編集後記
樋口 雅子
社会科の図解化技法入門→誰でも描ける基本型・効用型 (第5回)
「特徴を表す図解」で、情報活用例をまとめる
沼田 能昌

編集後記

○…平成24年に文部科学省に設置された「育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容と評価の在り方に関する検討会」が、今まで13回にわたる審議を踏まえた論点整理を公表しています。

この審議会は、次期学習指導要領に向けての基礎的な資料を得ることを目的に、教育課程に関する学識経験者を集めて開催しているものだそうです。

3月31日に公表された提言によると、学習指導要領の構造を、

@ 児童生徒に育成すべき資質・能力を明確化した上で、

A 各教科等で、どのような教育目標・内容を扱うべきか。

B 資質・能力の状況を適切に把握し、指導の改善を図るための学習評価はどうあるべきか。

という観点から見直すことが必要とした上で、

・従来、どのような内容を教えるかを中心にした構造のためか、「何ができるようになったか」より「知識として何を知ったか」が重視されがちで、汎用的能力の育成が不十分。育成すべき資質・能力を起点として改めて見直し、改善を図ること。

と、その指針が示されています。

〈育成すべき資質・能力に対応した教育目標・内容について〉は、

ア 横断する汎用的スキル→問題解決、論理的思考、コミュニケーション、意欲、メタ認知

イ 教科等の本質に関わるもの(教科等ならではの見方・考え方など)

例―エネルギーとは何か

ウ 教科等に固有の知識や個別スキルに関するもの

―乾電池についての知識、「検流計」の使い方

とあります。また、その他として、指導方法についてどこまで盛り込むべきか検討すべき―とあります。

学習指導要領の改訂が早まることが予想されているわけですが、逆にこの段階だからこそ、多様な意見、要望を届けることが、意味のある作業ではないかと考え、発信いたしました。

勿論、イノベーション、今流行というだけでなく、今回の改訂が、真の意味でのイノベーションの名に値するものであることを期待して、抜本的な問題についてもご提言いただきました。

〈樋口 雅子〉

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ