国語教育 2016年11月号
育成を目指す資質・能力の三つの柱を踏まえた学習活動

B803

«前号へ

次号へ»

国語教育 2016年11月号育成を目指す資質・能力の三つの柱を踏まえた学習活動

紙版価格: 815円(税込)

送料無料

電子版価格: 733円(税込)

Off: ¥82-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
国語
刊行:
2016年10月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 130頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 育成を目指す資質・能力の三つの柱を踏まえた学習活動
提言 育成を目指す資質・能力を踏まえた学習活動とは
国語科において育成を目指す資質・能力と学習活動とは
中村 和弘
資質・能力を実質的に形成する学習活動とは―教科本来の魅力の追求による「教科する」授業の創造
石井 英真
「習得・活用・探究」の学習活動とは―これからの国語教育の役割
市川 伸一
知識・技能を育成する学習活動のポイント
提案
国語教育における知識・技能の育成の観点
鈴木 一史
小学校/知識・技能を育成する習得・活用・探究の学習活動
言葉の特徴やきまりに関する理解と使い分け(語、語句、語彙)
反復・螺旋型学習活動で「言葉の力」を高める [学習ツール・教材]面白国語ワーク&言葉カード
福山 憲市
言葉の使い方に関する理解と使い分け(表現の工夫)
「学習用語」を表現で活用させ、評価させる学習活動 [学習ツール・教材]『プランくん』のメモ
柳谷 直明
言葉の使い方に関する理解と使い分け(音読・朗読の仕方)
協働的に学ぶ力を育てる音読・朗読 [学習ツール]音読ボクシング大会他
平井 美穂
中学校/知識・技能を育成する習得・活用・探究の学習活動
伝統的な言語文化に関する理解
『竹取物語』・『徒然草』の系統的な指導 [学習ツール・教材]『竹取物語』・『徒然草』
宮久保 ひとみ
思考力・判断力・表現力等を育成する学習活動のポイント
提案
「思考のすべ」を活用する論理的な解決プロセスを
勝見 健史
小学校/思考力・判断力・表現力等を育成する習得・活用・探究の学習活動
【創造的・論理的思考の側面】情報を多面的・多角的に精査し、構造化する力
「思考のすべ」を活用する国語科授業 [学習ツール・教材]思考のすべ
村上 智一
【感性・情緒の側面】言葉によって感じたり想像したりする力、感情や想像を言葉にする力
インプロにチャレンジ! [学習ツール・教材]インプロ(即興演劇)
神永 裕昭
中学校/思考力・判断力・表現力等を育成する習得・活用・探究の学習活動
【他者とのコミュニケーションの側面】言葉を通じて伝え合う力
「ワールド・カフェ」形式の交流で伝え合う力を育てる [学習ツール・教材]ワールド・カフェ
冨 勇樹
小学校/思考力・判断力・表現力等を育成する習得・活用・探究の学習活動
≪考えの形成・深化≫考えを形成し深める力(情報を編集・操作する力)
ストーリーマップとジグソー法を取り入れた主題を捉え、自分の表現で表す活動 [学習ツール・教材]ストーリーマップ
山田 正典
学びに向かう力・人間性等を育成する学習活動のポイント
提案
「学びに向かう力、人間性等」の育成―その具体化
井上 一郎
小学校/学びに向かう力・人間性等を育成する習得・活用・探究の学習活動
言葉を通して社会や文化を創造しようとする
言葉を通して関わり合い、共につくる喜びを味わう児童主体の学習活動 [学習ツール・教材]「活用する実の場」など
藤村 由紀子
自分のものの見方や考え方を深め、集団の考えを発展させようとする
目的意識や必然性のある交流・話し合い活動で子どもの学びを促進する [学習ツール・教材]マトリックス型交流
福田 淳佑
中学校/学びに向かう力・人間性等を育成する習得・活用・探究の学習活動
言葉を通じて積極的に人や社会と関わり自己表現する
広島で読む「壁に残された伝言」 [学習ツール・教材]広島オリジナルのポップ
積山 昌典
読書を通して人生を豊かにしようとする
リテラチャー・サークルで探究型の読書会をしよう [学習ツール・教材]リテラチャー・サークル
林 広美
小特集 国語授業力を鍛える!夏期集会&研究会報告
「鍛える国語教室」研究会
第八回全国大会(福岡大会)報告
野口 芳宏
国語教育実践理論研究会
第二五回(通算五八回)研究集会―能動的な「きく」の重視とその「見える化」による評価
益地 憲一
国語教育探究の会
国語教育実践研究大会(東京・名古屋・大阪・中国・九州)―国語科授業の実質的な改革
中洌 正堯
小学校全国国語教育連絡会
第八回小学校全国国語教育研究大会報告
水戸部 修治
全国小学校国語教育研究会
第二十六回 夏季実践交流セミナー
川畑 庄二
使える授業ベーシック研究会
第二回 使える授業ベーシックセミナー―<テーマ>アクティブ・ラーニングってなあに?
白石 範孝
日本言語技術教育学会
第26回東京大会 言語技術が見える授業づくり―「言語技術」三層の提案
大内 善一
日本国語教育学会
第七九回国語教育全国大会―豊かな言語生活を拓く国語教育の創造=主体的・協働的課題追究活動としての単元学習の開発
田近 洵一
日本文学協会国語教育部会
六八回夏季研究大会 第三項と<世界像の転換>―ポスト・ポストモダンの文学教育
須貝 千里
文芸教育研究協議会
第五十一回文芸教育全国研究大会(青森大会)―美と真実を求めて
佐々木 智治
夢の国語授業研究会
第1回夢の国語授業研究大会―いつかの「夢」の授業を目指して
二瓶 弘行
「読み」の授業研究会
第30回 夏の大会―「アクティブ・ラーニング」を生かしたあたらしい「読み」の授業
阿部 昇
板書×発問でわかる! 今月の授業づくり (第8回)
小学1年/色分けで二つの問いと答えを対応させる
岩崎 直哉
〜「じどう車くらべ」(光村)〜
小学2年/物語の出来事と解決法を可視化する
宍戸 寛昌
〜「お話のさくしゃになろう」(光村)〜
小学3年/問いの文コンテストで、話題提示をつかもう
藤原 隆博
〜「すがたをかえる大豆」(光村)〜
小学4年/ザ・対比の授業を
山本 真司
〜「アップとルーズで伝える」(光村)〜
小学5年/「譲歩構文」の効果を考える
小林 康宏
〜「天気を予想する」(光村)〜
小学6年/筆者の工夫について自分の考えをまとめる
今 伸仁
〜「『鳥獣戯画』を読む」(光村)〜
中学1年/校長先生に提案するために、グループ・ディスカッションをしよう!
廿樂 裕貴
〜「話題や方向を捉えて話し合おう」(光村)〜
中学2年/聴衆に「受ける」CMを作ろう
森 健
〜「説得力のある提案をしよう―プレゼンテーション」(東書)〜
中学3年/文脈上の言葉の意味を帰納的に推論する
吉田 崇
〜「作られた「物語」を超えて」(光村)〜
アクティブ・ラーニング時代における国語教育の基礎・基本 (第8回)
学習過程に応じた書くことの力
井上 一郎
〜Report(調査報告書)の書き方〜
国語科ジグソー学習入門―ほんもののアクティブ・ラーニングを目指して (第8回)
中学校「読むこと」のジグソー学習の実際
難波 博孝
教室の言葉から立ち上げる言語コミュニケーション教育 (第8回)
絵本の読み合いを通して言語コミュニケーション能力を育てる(1)
山元 悦子
〜一年一組なかよし物語〜
国語教師力を鍛える! 素材研究・教材研究・指導法研究 (第8回)
大造じいさんとがん(下)
野口 芳宏
〜学力形成の具体的事例〜
国語教育の実践情報 (第8回)
小学校/学習指導案検討の工夫
水戸部 修治
中学校/教育委員会の取組
杉本 直美
わが県の国語ソムリエ (第55回)
山形県
小川 雅子
編集後記
木山 麻衣子

編集後記

先日、「国語ワーキンググループにおける審議取りまとめ」が公表され、その中には「国語科において育成を目指す資質・能力」が「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の三つの柱で整理され、資料2として掲載されています。「知識・技能」には、「言葉の働きや役割に関する理解」、「言葉の特徴やきまりに関する理解と使い分け」、「言葉の使い方に関する理解と使い分け」、「書写に関する知識・技能」、「伝統的な言語文化に関する理解」、「文章の種類に関する理解」、「情報活用に関する知識・技能」などの項目が、「思考力・判断力・表現力等」には、国語で理解したり表現したりするための力として、創造的・論理的思考の側面において「情報を多面的・多角的に精査し構造化する力」が、感性・情緒の側面において「言葉によって感じたり想像したりする力、感情や想像を言葉にする力」が、他者とのコミュニケーションの側面において「言葉を通じて伝え合う力」がそれぞれ挙げられており、「学びに向かう力・人間性等」には、言葉を通して社会や文化を創造しようとする態度、自分のものの見方や考え方を広げ深めようとする態度、集団としての考えを発展・深化させようとする態度、心を豊かにしようとする態度、自己や他者を尊重しようとする態度、我が国の言語文化を享受し、継承・発展させようとする態度、自ら進んで読書をすることで人生を豊かにしようとする態度が挙げられています。この三つの柱は相互に関連し合うものであり、「その育成に当たっては、必ずしも、それぞれを別々に育成したり、知識・技能を習得してから思考力・判断力・表現力等を身に付けるといった順序性を持って育成したりするものではないことに留意する必要がある」とも記されていますが、今号では、この資質・能力をそもそもどのようにとらえればよいのか、また資質・能力を育むためにどのような学習活動が考えられるのか、さまざまな観点からのご提言・ご提案や、育成を目指す資質・能力に合わせてどのような学習活動が考えられるのか、深い学びにつながる習得・活用・探究の側面も踏まえた実践例をご紹介いただきました。また、小特集には7月号でご紹介した研究会のレポートをお寄せいただきました。


『国語教育』編集部/木山 麻衣子

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ