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このコーナーは、教育書編集部企画者が担当して、最近気になった教育界の話題、仕事がらみの身辺雑記など、さまざまな側面からのコラムをお届けします。
第57回 「小1プロブレム」は教師力でも克服できる???
先日、東京都教育庁が「東京都公立小・中学校における第1学年の児童・生徒の学校生活への適応状況にかかわる実態調査」結果を公表しました。この調査では、小学1年生が「授業中、勝手に教室の中を立ち歩いたり、教室の外へ出て行ったりする」などの不適応状況を経験した校長が23.9%、教諭も19.3%いることなどがわかりました。「小1プロブレム」という言葉が登場して10年。1年生の教室で、入学後の落ち着かない状態がいつまでも解消されない状況については、子どもの変化、家庭の教育力の低下など、様々な要因が考えられています。同じ調査で、不適応状況が発生した原因として「児童に耐性が身に付いていなかったこと」とする回答が校長で66.9%、教諭が73.1%でトップとなり、「担任が児童の変化に対応した指導ができなかったこと(校長32.8%、教諭26.5%)」などの回答数を大きく上回っていることが印象的でした。
調査結果が出た翌日、ある小学校の学校公開に参加しました。
「1年生の時とはまったく違う学校にいるみたい!!!」
そんな話が出たのは3年生のクラスでのことです。このクラスは1年生の時、授業中も教室がザワザワし、ケンカも絶えず…という状態が1年間続きましたが、担任の先生が変わり、1年後にはまさに「子どもたちが別人に見える」状態に変化したのです。2年生になって、クラスの規律が徐々に確立されていき、それに伴い、子どもの言葉の悪さやケンカなども減少していく…というように、学級がドラマチックに変化していく様子を目の当たりにしたせいか、教師の指導力でも「小1プロブレム」は改善する方向に向かうのではないか…と私自身は感じています。先の調査では、不適応状況を解決するために実施した対応策として「他の教諭が学級に入り協力的な指導を行った」「管理職が学級に入り協力的な指導を行った」が過半数を超え、複数の指導者による指導が効果的との声が8割以上となっていました。
不適応状況の発生時期は「4月」が過半数、終了時期は「年度末まで継続」が過半数にのぼるなど、「小1プロブレム」の深刻さが浮き彫りとなった今回の調査結果ですが、同じような状況の学級が、効果的な対応策によって+(プラス)の方向へ向かうといいなと思います。
木山 麻衣子
この記事は、『明治図書ONLINE メールマガジン 2009年11月後期号』に掲載されました。
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